知的財産ニュース K-知的財産行政、国際社会の注目を集める

2026年7月10日
出所: 韓国知識財産処

- 世界知的所有権機関(WIPO)総会を契機に、4日間にわたり12カ国・2つの国際機関と相次いで二国間会談を開催

- 人工知能・デジタル行政・知的財産金融など、将来の知的財産協力の基盤を拡大

- 9月の韓国・中央アジア首脳会談に向け、知的財産分野での成果をいち早く確保


韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、7月6日(月曜)~9日(木曜)までの4日間、スイス・ジュネーブで開催された第68回世界知的所有権機関(WIPO)総会を契機に、欧州連合知的財産庁(EUIPO)、アフリカ広域知的財産機関(ARIPO)をはじめ、フランス、カザフスタン、ウズベキスタン、 キルギス、カンボジア、東ティモール、メキシコ、ペルー、ブラジル、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、チュニジアなど14カ国と相次いで二国間会談を開催し、知的財産分野における協力拡大策について協議した。

まず、欧州連合知的財産庁(EUIPO)とは、人工知能(AI)、データ、知的財産金融などの新たなグローバル課題に共同で対応するため、EUIPOが推進しているIP Allianceに参加することを決定し、これを裏付けるための包括的協力に関する覚書を締結した。

中央アジアのカザフスタン、キルギス、ウズベキスタンとそれぞれ会談を行い、9月にソウルで開催予定の第1回韓国・中央アジア首脳会議を契機に、知的財産分野における包括的協力に関する覚書を締結することで合意した。キム処長は会談の機会に、中央アジア各国に進出した韓国企業の知的財産権保護の強化も要請した。

また、中南米のメキシコ、ペルー、ブラジルとも二国間会談を行った。メキシコは、迅速特許付与に関する協力および知的財産分野における協力の深化に関する覚書を締結することで合意した。特に、「迅速特許付与」は、韓国で登録された特許に基づき、メキシコで実質的な審査なしに登録を行う制度であり、これにより韓国企業がメキシコで特許権を迅速に確保できるようになる。ペルーは、知的財産分野における包括的協力に関する覚書を締結し、オンライン上の模倣品対策など、知的財産保護の協力を強化することにした。また、ブラジルは、特許審査、商標データの交換、知的財産金融などを含む二国間協力課題を履行するための実施協定を締結することにした。

続いて、中東のUAE、カタールとそれぞれ二国間会談を行った。まず、アラブ首長国連邦は、昨年11月の首脳会談の際に締結した協力覚書の実質的な履行に向けた「韓国・アラブ首長国連邦(UAE)知的財産協力アクションプラン(2026~2028)」に署名し、2014年から続いている特許審査官の派遣を継続することで合意した。また、カタールは、現在進行中の国家知的財産戦略の策定に向けた協力の現状を点検し、年内の実行課題の推進に向けた覚書を締結することで合意した。

さらに、ASEAN加盟国との二国間会談も行われた。まず、カンボジアは「韓国・カンボジア知的財産分野ワークプラン2025-2027」の履行に向け、商標資料および悪意のある商標出願情報の交換、知的財産の保護および法執行における協力を強化することにした。また、東ティモールは、韓国が支援している東ティモール知的財産庁の新設推進状況と今後の協力策について議論し、包括的協力に関する覚書の締結に合意した。

最後に、アフリカ広域知的財産機関(ARIPO)とは、人工知能(AI)の活用、女性・青少年の知的財産能力強化、中小企業の知的財産事業化などの協力内容を含む包括的協力に関する覚書を締結し、今年12月に開催予定のARIPO創立50周年記念イベントへの出席方針について意見交換を交わした。

今回の二国間会談は、世界初の事例である韓国知識財産処の発足(2025年10月1日)を契機に高まった国際社会の関心を確認し、韓国の知的財産政策と行政経験を国際社会と共有できる基盤を拡大したという点で大きな意義がある。特に、多くの国が韓国知識財産処への昇格モデルを、韓国政府内の知的財産政策における機能強化の先導事例として評価し、制度運営の経験や政策のノウハウに高い関心を示したことは、韓国の知的財産政策のグローバルな地位を示す成果として評価される。

韓国知識財産処のキム・ヨンソン処長は 「世界知的所有権機関(WIPO)総会の機会に会った各国代表に対し、知的財産を国家経済成長の中核的な原動力としようとする韓国知識財産処の発足背景を説明した」とし、「AIによる大変革時代の知的財産制度、知的財産に基づく金融・事業化および保護・法執行の強化など、グローバルな懸案を主導し、韓国の経験を国際社会と積極的に共有していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:横山、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195