知的財産ニュース 中国、商標法を全面改正…悪意のある商標の先取りに対する規制を強化
2026年7月1日
出所: 韓国知識財産処
- 2027年1月1日施行…使用目的のない出願を阻止、悪意のある出願に対し過料の賦課など -
- 韓国知識財産処、中国に進出する韓国企業に対し、商標使用の証拠管理などを呼びかけ –
韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、中国の「商標法」全面改正案が全国人民代表大会を通過し、2027年1月1日から施行されると発表した。
これまで中国は、悪意のある商標の登録防止、消費者保護の拡大、商標代理機関の管理・監督体制の整備などを主な内容とする商標法改正案を策定し、約3年間の検討と意見聴取の手続きを経て、今回可決に至った。
まず、他人の商標を無断先取りするための商標登録がより困難になる。他人の商標であることを知りながら模倣や先取りする出願などに対し、警告とともに最大10万人民元(約2,200万ウォン)以下の過料を科すことができるよう規定した(第54条)。また、使用する意思がなく、正常な経営需要を著しく超えて大量に出願する行為を、登録拒絶事由として法律に明記した(第19条)。これにより、韓国企業が中国で自社の商標に対し、悪意を持って先取りされた場合、こうした規定を根拠に異議申立て・無効審判などで、より効果的に対応できるものと考えられる。
消費者保護も拡大された。商品の性能や原産地などを誇張したり偽ったりして、消費者に誤解を与えるような方法で商標を使用した場合、違法とみなし、是正命令とともに、違反によって得た利益の最大5倍(利益の算定が困難な場合は、最大25万人民元、約5,500万ウォン)以下の過料が賦課され、違反の程度が深刻な場合は登録を取り消すことも可能となった(第56条)。これに伴い、韓国企業は中国国内での広告・表示において、誇張や誤解を招きかねない表現に留意する必要がある。
商標代理業の管理・監督体制も整備された。商標代理機関の届出義務を明確化し、監督機関の管理権限を強化することで、悪意のある出願への加担や代理市場における不公正な行為を阻止するようにした(第65条・第67条)。これは、韓国企業が中国の商標代理機関を利用する際、不適切・悪意のある代理による被害リスクを低減し、より信頼できる環境下で出願・管理を進める上で役立つだろう。
一方、今回の改正案に盛り込まれた悪意のある商標先占規制は、今年1月の韓中首脳会合を契機に開かれた両国の知的財産担当長官会議で、両国が共同対応で認識を一致させた事案とも同じ方向性にある。当時、知識財産処のキム・ヨンソン処長は、中国国家知識財産局の申長雨(シェン・チャンユー)局長と会合し、他者が使用している商標を先取りして不当な利益を得ようとする出願に対して、共に取り組んでいくことで合意していた。
韓国知識財産処のキム・ヨンソン処長は、「今回の中国の商標法改正は、両国の企業にとってより予測可能で公正な商標環境を整える契機になると考え、これを歓迎する」とし、「制度が『使用・実用中心』へと転換されただけに、韓国企業も普段から中国国内での商標使用の証拠(売上・広告・流通資料など)を体系的に管理する必要がある」と呼びかけた。さらに、「韓国知識財産処は改正内容を綿密に分析し、韓国企業が中国市場で商標権を安定的に確保・維持できるよう、海外知的財産センター(IPセンター)などを活用して積極的に取り組む」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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