知的財産ニュース 特許が資産となる時代が到来する

2026年6月18日
出所: 韓国知識財産処

- 知識財産処、1,367億ウォン規模の知的財産(IP)投資ファンドを結成

- 3つの分野(IP直接投資、IP取引・事業化、特許技術の事業化)に母胎ファンド325億ウォンを出資


韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、今年1,367億ウォン規模の知的財産(IP)投資ファンドを結成し、優れたIPを保有する中小企業・開拓企業やIPを収益化する事業への投資を拡大する計画であると発表した。

今年結成されるファンドは、(1)IP直接投資(167億ウォン)、(2)IP取引・事業化(200億ウォン)、 (3) 特許技術の事業化(1,000億ウォン)の3つの分野で、総額1,367億ウォン規模であり、そのうち母胎ファンド*の特許勘定が呼び水として325億ウォンを出資**する。
* 母胎ファンド:韓国母胎ファンド:毎年の予算配分に応じて投資金額が決定されるなど、供給者中心の投資政策から脱却し、市場需要を反映した回収財源の再循環方式により、安定的なベンチャー投資財源供給体系を整えるため、「ベンチャー企業育成に関する特別措置法」に基づき、2005年に組成され運営されている。
** 特許勘定の出資金額:IP直接投資 100億ウォン、IP取引・事業化 100億ウォン、特許技術の事業化 125億ウォン

  1. IP直接投資ファンドは、韓国のIP収益化専門機関が策定したIP収益化事業に投資するファンドであり、韓国の中核特許を先んじて買い取り、ライセンス契約や特許侵害訴訟などを通じて海外企業を対象に収益化を図る役割を担う。一般的なベンチャーファンドのように企業に持ち分投資する形ではなく、IPを直接買い取り・活用する事業に投資することが特徴である。

    特に今年は、IP直接投資ファンドの運用難易度とそれに伴う民間出資者(LP)の募集の難しさを勘案し、政府の出資比率を従来の50%から60%に引き上げる。併せて、優先損失充当*の範囲を母胎ファンドの出資金の15%以内から、ファンド結成規模(母胎ファンドの出資金+民間出資金)の10%以内に改定するなど、関連するインセンティブ策も拡大される。
    * 民間出資者が損失を被った場合、母胎ファンド(特許勘定)が先に損失を充当する制度

  2. IP取引・事業化ファンドは、特許技術取引市場を活性化させるため、韓国の中小企業、大学・公的研究機関の特許技術の移転を受け、事業化する企業または事業に投資する。また、同ファンドでは、優良IPを保有するスタートアップ企業や中小企業などの旧株*の取得も一部許可し、初期段階の企業に投資した創業成長支援機関やベンチャーキャピタルの中間回収も支援する計画である。
    * 既発行株式および株式関連債券(無担保転換社債、無担保新株引受権付社債など)を含む

  3. 特許技術事業化(深層技術・IP)ファンドは、韓国成長金融と共同出資*して結成するファンドであり、▲12大国家戦略技術分野の企業、▲優秀技術評価を受けた企業、▲投資前にIP価値評価を受けた特許技術事業化企業に投資する。これにより、深層技術分野の革新企業がIPを基盤に事業化に成功できるよう、資金を集中的に供給する予定である。
    * 母胎ファンドの特許勘定が125億ウォン、「成長はしごファンド2」が375億ウォンを出資

  4. 知識財産処は、2006年の母胎ファンドの特許勘定の発足以来、2025年末までに総額2兆7,548億ウォン規模の投資ファンドを結成し、1,479社に2兆2,808億ウォンを投資してきた。その結果、投資を受けた企業のうち130社がKOSDAQ市場に上場し、2025年に新規上場した巨大スタートアップ4社のうち2社(フリオサAI、ギャラクシーコーポレーション)を輩出するなど、優れた投資成果を達成した。

    知識財産処のキム・イルギュ知識財産政策局長は、「母胎ファンドの特許勘定は、知的財産(IP)の収益化に向けた確かな足がかりとしての役割を果たしてきた」とし、「今後も、IPを基盤とする革新企業が国際的な強小企業へと飛躍できるよう支援するとともに、韓国の特許技術に投資し、海外の特許侵害訴訟などを通じて得た収益が再び韓国国内に回収され、再投資される好循環の仕組みを構築していく」と述べた。

    一方、今回の母胎ファンド特許勘定の出資事業への参加を希望する運用会社は、韓国ベンチャー投資のホームページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで2026年6月の随時出資事業の公告を確認し、7月8日(水)~15日(水)までオンラインで提案書を提出すればよい。また、出資事業への理解を深めてもらうため、オフラインの出資説明会(7月3日(金)14時、韓国ベンチャー投資ビル4階ユニコーン会議室)を開催する予定だ。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:横山、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195