ベトナム最大の製造業関連展示会「MTA Vietnam 2025」 日本の「製造業DX」アピール ―ジャパン・パビリオンに16社出品―

2025年06月05日

ジェトロは、7月2日（水曜）～5日（土曜）にベトナム・ホーチミンで開催されるベトナム最大の製造業関連展示会「MTA Vietnam 2025」にジャパン・パビリオンを設置します。パビリオンには、金属加工や切削工具、ソフトウェア等の分野で高い技術力を有する日本の中堅中小企業16社が出品し、ジェトロはこれら企業のベトナム及びASEANでの販路開拓を支援します。また、今回、パビリオン内に「製造業DX」をテーマとした特設ブースを設置します。2024年にタイ・バンコクで開催された製造業関連の展示会に続き、2回目の設置です。MTA Vietnam 2025でも同様の取り組みを行うことで、ASEAN横断的に日本の「製造業DX」分野の事業展開を支援します。

好調な経済で日本企業からの注目を集めるベトナム

ベトナム経済は2024年の実質GDP成長率が、政府が掲げた目標（6.5～7.0％）を上回る7.09％を記録するなど、輸出の好調と内需の拡大が経済をけん引しています。25年第1四半期のGDP成長率も6.93%と安定した成長を見せています。19年以降、米中貿易摩擦の影響や人件費の高騰を受け、日本や中国からASEANへの生産移管が顕著に増加しています。24年にジェトロが実施した海外進出日系企業実態調査によると、特にベトナムは、直近5年間で中国からASEANへ移管した日系企業のうち約51％、日本からASEANへ移管した日系企業のうち約36％から、代替生産拠点先として選ばれており、高い注目を集めています。

社会課題解決に貢献する「製造業DX」ブースをベトナムで初設置

日本のものづくりは、生産現場における熟練技能者の存在・長年の技術の蓄積等による高い技術力と生産性に強みを持っています。近年、デジタル技術を活用して製造管理を最適化・効率化し、より一層生産性を高めるデジタルトランスフォーメーション（DX）の取り組みが進められています。 他方、ベトナム政府も、2020年に発表した包括的な国家DXプログラム、「2030年を見据えた2025年までの国家DXプログラムの導入」を推進しており、製造業のデジタル化と自動化を通じた更なる成長を目指しています。 ジェトロは、日本のものづくり企業の製造業DXを通じた海外展開を支援するとともに、拡大が見込まれるベトナム市場ニーズの獲得・取り込みを推し進めるべく、パビリオン内に製造業DXをテーマとした特設ブース「Manufacturing DX Area」をベトナムでは初めて設置します。同エリア内には、写真や動画を用いたマニュアルを簡単に作成・共有・管理運用できるアプリで生産性の向上を目指す企業（株式会社スタディスト）や、設計データの3D化により設計工数の削減を目指す企業（株式会社クリエイティブマシン）、IoT技術を活用した生産設備の稼働データをリアルタイムに可視化することで生産性向上とダウンタイムの削減を目指す企業（株式会社ヒバラコーポレーション）の3社が出品します。 ジェトロは高品質なものづくりや省人化・生産現場の効率化を実現し、先進的かつ革新的なデジタル製品やソリューションを有する日本企業を支援するとともに、ベトナムの社会課題の解決、製造業の競争力強化にも貢献してまいります。

※製造業DX
「顧客価値を高めるため、製造分野で利用されている製造装置や製造工程の監視・制御（OT）などのデジタル化を軸に、IT との連携により製品やサービス、ビジネスモデルの変革を実現すること」（独立行政法人情報処理推進機構（IPA）社会基盤センター「製造分野DXの理解」より抜粋）

主催者公式ウェブサイト