株式会社 播磨灘
冷凍牡蠣の新たな価値を世界へ。ASEAN市場を切り拓いた挑戦
サービスご利用の背景
株式会社播磨灘は、兵庫県姫路市を拠点とする水産加工会社である。姫路市中央卸売市場の荷受企業グループとして、地元で水揚げされる牡蠣を中心に国内市場向け販売を展開してきた。
しかし、牡蠣需要は冬季に集中するため、年間を通じた売上の平準化が経営課題となっていた。また、地元播磨地域の主要産業である養殖牡蠣の販路拡大も求められていた。
同社は、生産者との強固なネットワークを活かした安定調達という強みを持っていたことから、海外市場への展開を検討。先行してジェトロ支援を活用し輸出事業を成長させた県内企業の成功事例も参考にしながら、「輸出プロモーター事業」を活用して本格的な海外販路開拓に取り組んだ。
取組・支援
- 冷凍技術を活かし、海外市場向けの商品設計を実施
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同社は、新鋭の凍結設備であるプロトン凍結機を保有しており、高品質な冷凍牡蠣の製造が可能であった。
輸出プロモーター(専門家)は、この技術優位性を最大限に活かす商品設計を提案。さらに、海外市場では国内と異なる喫食スタイルが一般的であることに着目し、商品規格の見直しを行った。
具体的には、国内向けの「10個入り」から、「1ダース」で提供される飲食店メニューに合わせた「12個入り」へ変更。利用者のロス削減やオペレーション効率向上といったメリットを訴求し、商品の付加価値を高めた。 - 輸出商社との連携によりASEAN市場を効率的に開拓
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販路開拓では、無用な競合を避けながら市場拡大を図る戦略を採用した。
商品のコンセプトを共有する国内主要輸出商社に対して、それぞれ担当国を振り分ける形で提案営業を実施。各社が得意とする販路やネットワークを活用しながら、ASEAN各国で販売活動を展開した。
その結果、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピンなどで取引が拡大し、効率的な販路構築につながった。 - 冷凍牡蠣の価値を「見える化」し市場評価を変革
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同社が特に注力したのが、冷凍牡蠣に対する既存イメージの払拭である。
販促資料では、などを分かりやすく説明した。- 解凍方法
- 調理方法
- 鮮度保持の仕組み
- ロス率の低さ
- モニタリング結果
- 安定供給のメリット
単に「冷凍でもおいしい」と訴求するのではなく、飲食店や販売店が導入することで得られる具体的なメリットを数値や事実で示したことで、従来の冷凍牡蠣に対する評価を大きく変えることに成功した。
成果・展望
こうした取組の結果、輸出額は支援開始前の約4,000万円から、支援終了年度には約9.8億円へと拡大した。
これは約24.5倍という大幅な成長であり、ASEAN市場での販路構築と商品戦略が成果につながったことを示している。
一方で、需要の増加により原料確保が新たな課題となっている。同社では集荷拠点の拡充を進め、生産体制の強化に取り組んでいる。
また、急拡大する中でも品質基準を厳格に維持し、海外顧客との信頼関係を損なわない品質管理体制の継続を重視している。
今後も播磨地域の牡蠣の魅力を世界へ発信しながら、既存市場の深耕と新市場開拓の両輪でさらなる輸出拡大を目指していく方針である。
クリーンな海域で1年で生育
プロトン凍結(電磁波凍結)で鮮度を保持
他産地と比較して身入りが良好
ご利用いただいたジェトロのサービス
株式会社 播磨灘
兵庫県姫路市
https://harimanada.co.jp ![]()
代表取締役:永良 裕泰
創業:1997年 9月
事業内容:水産加工業(生牡蠣(むき身牡蠣・殻付牡蠣)パック商品、殻付冷凍牡蠣、冷凍鮮魚の製造・販売
2026年9月





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