米大手小売り各社、10月上旬から年末商戦の大型セール開始、消費者の節約志向根強く
(米国)
ニューヨーク発
2026年09月18日
米国小売り大手のターゲットは9月15日、秋季および年末のホリデーシーズンに向けた会員向け大規模セール「ターゲット・サークル・ディール・デイズ」を10月6〜7日に開催すると発表
した。消費者の生活防衛意識が強まる中、同社のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼チーフ・デジタル・レベニュー・オフィサーであるサラ・トラビス氏は声明で「顧客は秋物への入れ替えや模様替え、そしてホリデー向けのギフト購入を始めるにあたり、少しでも出費を抑えられる手段を模索している」と述べ、小売り側の価値訴求の重要性を強調している。
アマゾンも同日に独自の会員向けセール「プライム・ビッグ・ディール・デイズ」を、同時期に開催すると発表した。同社の北米マーケティング・プライム担当バイスプレジデントのカルメン・ネスタレス氏は「秋の到来とともにホリデーギフトなどの準備が増える中、本イベントで手軽に節約しながら準備を整えられる」とコメントし、ホリデーシーズンを前に高まる顧客の節約志向に応える姿勢を示した。
こうした小売り各社の動きの背景には、消費者の購買行動における慎重な姿勢がある。市場調査会社サーカナのグローバル・ソートリーダーシップ責任者のキアラ・バレット氏は、消費者が新学期などの特定のイベントを待って買い物をする傾向があり、来店頻度が増加する一方で1回当たりの購買額は減少していると分析。同氏は、このような消費者行動は、今後のホリデー商戦において例年と比較して非常に慎重な消費行動につながる可能性があると指摘した(「ウォールストリート・ジャーナル」紙9月15日)。
一方で、コンサルティング大手デロイトの予測では、一定の成長も見込まれる。同社は2026年のホリデー総売上高が前年同期比で4~4.8%増加すると予測した。デロイト・インサイトのエコノミスト、アクルール・バルア氏は「可処分所得(DPI)は、当社の予測において引き続き重要なインプット」とし、ホリデー期間中のDPIが4.5~5.2%増加すると見込んでいる。これが小売りや電子商取引(EC)売り上げの強い予測因子となるとし、デジタルツールを使った検索や比較行動がECの継続的な成長を支えると述べた(デロイト9月10日)。
一方、消費者の節約志向は引き続きみられる。デロイトのバイスチェア兼米国小売り・消費者製品セクター責任者のナタリー・マルティーニ氏は、「消費者はホリデーを特別にすることを重視しつつ、支出は極めて計画的だ」と指摘。ブランドや小売店の切り替え、プロモーションの活用といった「価値追求行動」があらゆる所得層でみられ、これが今シーズンの買い物アプローチをかたち作ると分析している(デロイト9月10日)。
(樫葉さくら)
(米国)
ビジネス短信 f2b00b62bbbeecba





閉じる