個人消費向け越境EC商品の輸入税免税・減税措置を導入

(ブラジル)

サンパウロ発

2026年09月15日

ブラジルで、越境EC(電子商取引)プラットフォームを通じて輸入される50ドル以下の個人消費向け商品に対する輸入税の免税・減税措置を定める法律第15,502号が9月10日に公布された。

ブラジルでは2024年8月以降、財務省が設立したプログラム「レメッサ・コンフォルメ」に登録された越境ECプラットフォームで個人が購入した商品について、50ドル以下の商品の輸入税率を20%、50ドル超3,000ドル以下の商品については60%(税額から20ドルを控除)としていた(2024年8月6日記事参照)。その後、2026年5月12日付の大統領暫定措置令(MP)第1,357号により、財務省は、50ドル以下の商品に対する税率をゼロに、3,000ドル以下の商品に対する税率を30%まで引き下げる権限を付与された。同日付の財務省令第1,342号により、50ドル以下の商品に対する税率はゼロとされ、50ドル超3,000ドル以下の商品については税率60%を据え置く一方、控除額が30ドルに引き上げられた。今回、MP第1,357号が連邦議会で承認され、法律第15,502号として成立した(注1)。

上院で同法案を取りまとめたレイラ・バロス上院議員は、9月2日付の意見書で、「海外へ渡航する旅行者は、既に1,000ドルまでの携行品について連邦税の免税措置を受けている(注2)。一方、海外渡航をしない低所得世帯には、同様の手段が存在しない。こうした層にとって、少額の輸入品を購入する唯一の手段が国際郵便や国際宅配便を利用した個人輸入である」と述べ、今回の措置の理由について説明した。なお、州税である商品流通サービス税(ICMS)は引き続き課税対象となる(注3)。

これに対し、全国工業連盟(CNI)のリカルド・アルバン会長は、同連盟ウェブサイト(9月3日付)で、「50ドル以下の輸入品を免税扱いとすることは、中国などの外国産業を支援することに等しい。中国はブラジル向け低価格商品の最大の供給国であり、とりわけ繊維産業への影響が大きい。損害は、国内で生産や販売を行う企業に直接及ぶ」と述べ、同法を批判した。

(注1)MP第1,357号と比べ、法律第15,502号には新たな規定が追加された。価格にかかわらず、国内に同等品が存在しない医薬品のうち、希少疾患または顧みられない疾病の治療を目的として個人が自己使用のために輸入するものについては、輸入税率がゼロとされた。

(注2)航空機または船舶で国外から入国する旅行者については、海外で購入した商品の免税枠が1人当たり1,000ドルに設定されている。

(注3)州税である商品流通サービス税(ICMS)は引き続き課税対象となる。税率は州によって異なり、17~20%。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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