ムーディーズ、セネガルソブリン格付けを「Caa1」から「Caa2」へ引き下げ
(セネガル)
アビジャン発
米国の格付け会社ムーディーズは8月28日、セネガルのソブリン格付けを従来の「Caa1」から「Caa2」へ引き下げた。見通しは「ネガティブ」に据え置いた。今回の引き下げの理由として、流動性の逼迫が続く可能性に加え、それを緩和するための債務処理がデフォルトリスクを高める要因となり得る点を挙げた。
ムーディーズは、債務残高が高どまりする中で、債務の借り換えとデフォルトのリスクが高まると説明した。IMFとの協議は進展しているものの、譲許的資金へのアクセスが長期にわたり限定され、国際資本市場へのアクセスもコストが高く難しい状態にあるため、セネガル政府は資金需要や債務償還のため域内金融市場への依存度を高めざるを得ない状況にあると指摘した。
こうした資金調達構造を背景に、同国の歳入に占める利払い費の比率は2023年の16.1%から23.7%へ急上昇し、保証付き融資の増加などにより債務構造が複雑化している。ムーディーズは、この状況が将来の債務処理を一層困難にする可能性があるとして警戒を示した。
また、見通しを「ネガティブ」に据え置いた理由について、同国政府が財政赤字の縮小に意欲を示している点を認めつつも、その実現を阻む要因が多いと指摘した。政治的緊張や制度が機能不全に陥るリスクをはじめ、社会的な不満の高まり、予想を下回る経済成長、債務返済能力などが、財政調整の余地を狭めているとした。その上で、想定より財政調整が進まなければ、流動性の逼迫が一段と強まり、債務の持続可能性が損なわれる可能性があるとした。
ムーディーズによるセネガルのソブリン格付けは年々低下しており、2024年10月に「B1」、2025年2月に「B3」、2025年10月に「Caa1」へと段階的に引き下げられた。
2025年10月、セネガル財務・予算省はムーディーズの格付けを批判し、「臆測的で、主観的かつ偏った仮説」に基づくものだと主張した。一方でムーディーズは、セネガルが債務再編を伴わずにIMFの支援プログラムを着実に実施し、投資支出の断続的な削減ではなく持続的な歳入確保を通じて財政健全化を進めることができれば、格付けが引き上げられる可能性があると説明した。
(ロブエ・ピエールアダム)
(セネガル)
ビジネス短信 be368d8190a9bf61





閉じる