チェコ産業貿易省、対ウクライナ復興の投融資保証プログラムを発表

(チェコ、ウクライナ)

プラハ発

2026年09月17日

チェコの産業貿易省および国家開発銀行(NRB)は9月11日、「ウクライナ復興保証プログラム」の開始を発表した。これはウクライナ復興に関連する同国への投資を対象に、NRBが提携銀行による融資の80%を保証するもの。保証の対象となる融資額は1件当たり最低100万ユーロ、上限3,900万ユーロに設定している。プログラム予算は総額1億2,500万ユーロで、うち1億ユーロはEUの「ウクライナ・ファシリティー」(2024年2月6日記事参照)、2,500万ユーロは産業貿易省が財源となる。プログラムは9月10日に申請受け付け開始、2029年4月27日あるいは予算上限額に達する日まで継続する。

プログラムの対象案件は次のとおり。

  • ウクライナ国内で実現する次のいずれかの部門への投資:人的資本および社会分野、エネルギー、運輸、農業・食品、重要原材料、グリーントランスフォーメーション、戦略的投資・産業部門、デュアルユース
  • かつ次のいずれかを目的とする投資:ロシアのウクライナ侵攻による社会・経済・環境への影響の改善、戦争により損傷したインフラの復興・近代化、地雷除去関連事業、ハイブリッド脅威に対する安全保障の強化、持続可能で気候中立かつ包摂的な経済への移行支援、ウクライナの単一市場への統合支援、戦略的経済分野の強化

カレル・ハブリーチェック産業貿易相は、「チェコ企業は、エネルギー、輸送、産業の各分野で、ウクライナの復興に必要な経験と技術を有する」とした上で、「リスクの分担によって、銀行の同国投資への融資が容易になり、チェコのサプライヤーの新たなビジネスチャンスをもたらす」と説明している。

チェコ産業連盟のラデック・シュピツァル副会長は、「ウクライナのインフラ、エネルギー、水資源管理、医療、その他の主要分野への投資は、チェコ企業の製品、サービスに長期的メリットと新たな市場創出の可能性をもたらす」として同プログラムを歓迎。さらに、「産業連盟は、ウクライナにおけるチェコ企業のビジネスの可能性が、両国にとって有益な具体的プロジェクト、契約、そして長期的なパートナーシップ確立として具現化されることを目指して、政府、輸出支援機関、企業と協力する用意がある」と述べた。

チェコ国立銀行(中央銀行)の発表によると、2025年のチェコの対ウクライナ直接投資額(推計)は3,180万ユーロで、前年の320万ユーロから大幅に増加した。チェコトレードによると、新規投資部門は主としてエネルギー、ロジスティックス、農業・食品、防衛部門となっている。

(中川圭子)

(チェコ、ウクライナ)

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