ジェトロ、米テキサス州にデータセンターミッションを派遣
(米国)
ヒューストン発
2026年09月14日
ジェトロは8月31日~9月2日、米国テキサス州におけるデータセンター産業エコシステムの実態把握を目的としたビジネス・投資環境調査ミッションを実施した。日本企業・団体36社から42人が参加した。
本ミッションは、前週に米国バージニア州で実施したデータセンターミッションと連動して実施したもので(注1)、参加者は米国においてデータセンター投資が集中する両州の産業エコシステムを比較・検証する機会を得た。
8月31日と9月1日には、オースティン近郊に所在するオラクル本社を訪問したほか、データセンター業界を代表する団体であるデータセンター連合
(Data Center Coalition、DCC、注2)から、米国データセンター市場の動向や政策環境に関する説明を受け、参加企業との間で活発な意見交換が行われた。また、データセンター関連分野における先端研究や人材育成を担うテキサス大学オースティン校のテキサス先端コンピューティングセンター
(Texas Advanced Computing Center、TACC、注3)を訪問し、高性能コンピューティングや最先端技術開発に関する取り組みについて説明を受けた。
9月2日には、ダラス都市圏のプレイノ市に移動し、ジョン・マンス市長の歓迎を受け、市内のデータセンターの視察、同地域に進出する日系企業やデータセンター産業関係者とのネットワーキングを実施した。参加者は、現地での事業環境や市場動向について理解を深めるとともに、新たなビジネス機会の創出に向けて交流した。
テキサス州では、グレッグ・アボット知事(共和党)が8月3日、データセンター開発に伴う電力需要や水利用、水源確保、冷却技術、地域社会への影響などに関する包括的な監査方針
を示しており、データセンター開発を取り巻く事業環境に影響を与える新たな政策的動きが出始めている。こうした状況を背景に、参加者からは、新規投資の見通しや事業運営上の課題、地域社会との関係構築の在り方などについて多くの質問が寄せられた。
参加者からは、「バージニア州とテキサス州の双方を視察することで、データセンターを取り巻く両州の環境や課題の違いを理解することができた」「自社製品・サービスの市場機会を把握することができた」「参加企業同士の交流を通じて、協業の可能性について具体的な議論を行うことができた」といった声が聞かれた。
クラウドサービスや生成人工知能(AI)の急速な普及を背景に、データセンターへの需要は引き続き拡大している。今回、40人を超える大規模なミッションとなったことからも、米国でのデータセンター産業に対する日本企業の高い関心がうかがえた。
Texas Advanced Computing Centerの訪問(ジェトロ撮影)
(左から)在ダラス日本名誉領事の七條恒氏、ジェトロ・ヒューストン事務所長の島田英樹氏、プレイノ市長のマンス氏、在ヒューストン日本総領事の小山武氏(ジェトロ撮影)
(注1)後日、ジェトロの地域・分析レポートで内容を紹介予定。
(注2)Data Center Coalition(DCC)は、米国のデータセンター業界を代表する業界団体であり、データセンター事業者やクラウドサービス企業などの会員企業を代表し、政策提言や業界の情報発信を行っている。
(注3)TACCは、テキサス大学オースティン校が運営する米国有数のスーパーコンピューティングセンターで、2001年に設立された。高性能計算(HPC)、AI、データ解析、データ保存、可視化技術などの先端的な計算基盤・技術を研究者や産業界に提供している。
(笹川佐季)
(米国)
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