トルコ、「AI行動計画2026~2030」を官報に掲載
(トルコ)
イスタンブール発
2026年09月01日
トルコ産業技術省は8月18日、6月に開催されたトルコ人工知能(AI)サミットで公表していた「AI行動計画2026~2030」を官報
に掲載した。同計画では、AIの開発、製造、国際連携などを中心とした4つの柱と16の重点行動を設定している。今後、国家AI研究基金、AI成長基金への計250億リラ(約831億円、1リラ=約3.33円)の公的基金と100億ドル規模の民間投資の誘致なども通じ、2030年までにAI先進国および地域的ハブとなることを目指す。
4つの柱は、AIの人材育成や制度・枠組み整備のための「認識(Recognize)」、実際に産業や行政に取り組むための「活用(Adopt)」、トルコ独自のAI技術・産業の創出を目指す「創出(Produce)」、国際連携や投資誘致などを目指す「管理(Govern)」から成っている。
「認識」では、2年以内に500万人へAIリテラシー教育を実施し、2030年までに100万人の労働者のリスキリングを支援、500人のAI専門家をトルコへ呼び込むことなどを目標としている。「活用」では、AI開発の基盤となるデータと計算能力の強化に重点を置き、全国的なAI計算基盤の整備や「誰もがGPUを利用できる環境(GPU for Everyone)」を推進する。また、医療サービス効率化、電力網・エネルギー最適化、スマート製造・品質管理、地理情報システムを重点分野に位置付け、分野別AIパイロットプログラムを実施する。「創出」では、成長基金や特別開発地域の整備を進めるとともに、トルコ独自のAIモデルやロボティクスの開発を後押しし、それらの商用化や海外展開の加速を図る。「管理」では、諸外国との研究・技術協力を推進するほか、2027年末までに5カ国との2国間AI協力枠組みの締結などを目指す。
AI関連企業への支援では、トルコ科学技術研究機構(TUBITAK)に加え、中小企業開発機構(KOSGEB)もAI関連企業への融資を中心とした支援制度を発表している。
こうした中、レジェップ・タイップ・エルドアン大統領は8月20日、高度技術分野の研究人材3,000人の育成のための5カ年計画
を発表した。先端技術の国内開発力の強化や戦略的技術の対外依存の軽減を目的としたもので、対象には、AIをはじめサイバーセキュリティー、半導体などが含まれている。
(佐野充明)
(トルコ)
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