ブラジル、燃料税引き下げを可能にする法律が施行
(ブラジル、中東)
サンパウロ発
2026年09月04日
ブラジル政府は8月27日、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格高騰への対応を目的として、燃料関連税の引き下げを可能にする補完法第235号を制定した。同法は8月28日付の官報に掲載され、即日施行された。
同法は、原油価格の上昇に伴い増加した石油・天然ガス関連の連邦政府収入(ロイヤルティー、税収、同部門企業から受け取る配当など)を活用し、燃料関連税の引き下げを可能とするものだ。連邦政府は2026年中であれば、ディーゼル、バイオディーゼル、ガソリン、エタノール、航空燃料の輸入、生産、販売に係る連邦税率を引き下げることができる。連邦歳入庁のデータによると、2026年1月から3月までの石油・天然ガス関連税収は約287億レアル(約8,897億円、1レアル=約31円)。前年同期の約92億レアルから約3.1倍に増加した。減税による税収減は、こうした追加収入によって補填(ほてん)することが認められる。
一方、同法はバイオ燃料の競争力維持に向けた措置も盛り込んだ。ブラジルではエタノールなどのバイオ燃料に対して優遇税制が適用されていることから、化石燃料の税率を引き下げる場合には、中東情勢悪化前の税負担格差を比率・絶対額の両面で維持することが義務付けられた。また、ガソリンに対する連邦税率の引き下げ幅が中東情勢悪化前の水準と比べて30%以上となる場合には、エタノールに対する連邦税率を0%としなければならない。さらに、含水エタノール生産事業者および生産者協同組合を対象に、最大12億レアルの補助金を供与する制度も導入された(注)。
(注)ブラジル政府は2026年5月25日、中東情勢の緊迫化に伴う燃料価格上昇への対応として、ガソリンの生産者・輸入者向けに1リットル当たり0.44レアルの補助金額を設定した。今回導入された補助金制度は、ガソリン価格抑制策によるエタノールの競争力低下を防ぐことを目的としている。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル、中東)
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