米財務省、BOI報告義務縮小を最終決定、米国企業は適用除外を維持
(米国)
調査部米州課
2026年09月11日
米財務省の金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)は8月14日、企業実質的所有者情報(Beneficial Ownership Information:BOI)の報告義務を見直す最終規則
を連邦官報で公示した。米国内で設立された法人を報告義務の対象外とする2025年3月に公表・施行した暫定最終規則の内容をおおむね維持した(2025年3月27日記事参照)。
BOI報告制度は、企業透明化法(Corporate Transparency Act)に基づき創設された制度で、マネーロンダリングや租税回避への対策強化を目的に、法人や有限責任会社(LLC)などに対し、実質的な所有者の氏名や住所などBOIをFinCENへ報告することを求めるものだ。
FinCENによると、最終規則では米国企業がBOI報告義務の対象外となり、米国人のBOIや会社設立申請者情報の提出も求められなくなる。また、米国人が取得済みのFinCEN識別番号(FinCEN ID)についても、登録情報の更新義務が免除される。
一方で、FinCENはBOI報告制度自体を廃止したわけではない。米国のオリック・ヘリントン&サトクリフ法律事務所は9月2日に発表したレポート
の中で、次の点を全て満たした法人には報告義務が維持されるとしている。
- 外国法に基づいて設立されている。
- 州務長官またはそれに準ずる機関に書類を提出することにより、米国の州または部族の管轄区域内での事業活動を行うための登録がされている。
- 他の個別の適用除外の対象でない。
また、これらの要件を満たした外国報告対象企業(Foreign reporting companies)は、米国人の実質的所有者についてはBOI報告をする必要はないが、外国人の実質的所有者についてはBOI報告が求められるとしている。
(岩井晴美)
(米国)
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