ベトナム国会、クアンニン省とバクニン省の中央直轄市への移行を承認

(ベトナム)

ハノイ発

2026年09月11日

ベトナム国会は8月24日、政府の提案を受け、北部のクアンニン省とバクニン省を中央直轄市へ移行させる決議を全会一致で可決した。両省は中央直轄市への移行に必要な条件、基準(添付資料表参照)を満たしており、クアンニン市は9月1日に発足した。バクニン市は9月20日に発足する。中央直轄市への移行により、両地域では地方政府の権限や行政機能が強化され、都市開発や投資誘致が期待される。

ベトナムは現在、ハノイ市、ホーチミン市、ハイフォン市、フエ市、ダナン市、カントー市、ドンナイ市の7つ中央直轄市があり、9月以降、クアンニン市とバクニン市が加わり9市となる。

クアンニン市〔人口約152万人(注)、面積約6,231平方キロメートル〕は、行政区画30坊(都市区)、22社(農村部のコミューン)および2特区の行政単位で構成される。高速道路、空港、港湾など交通インフラが整備され、海洋経済や観光、サービス産業が集積するベトナム北部有数の経済拠点である。また、中国と陸上・海上の双方で国境を接する唯一の地域であり、安全保障上も重要な拠点として位置付けられている。

2025年のGRDP(地域総生産)成長率は11.89%で全国首位となった。2026年7月時点のFDI(外国直接投資)累計案件数は266件、総投資額は約158億300万ドルだった。このうち、日系企業案件数は同23件、総投資額は約25億6,800万ドルに達した。

バクニン市(人口約399万人、面積約4,714平方キロメートル)は、行政区画45坊および54社で構成される。ハノイ首都圏の北部に位置し、ノイバイ国際空港やハイフォン港へのアクセスに優れるほか、建設が進むザー・ビン国際空港の後背地としても期待される。電子機器産業を中心とする製造業が集積し、近年はハイテク産業やイノベーション、グリーンを軸とする都市開発が進んでいる。

2025年のGRDP成長率は10.27%で、全国5位だった。また、2026年7月時点のFDI累計案件数は3,664件、総投資額は約514億6,900万ドルで、このうち、日系企業の案件数は同135件、総投資額は約22憶3,900万ドルだった。

両地域の中央直轄市への移行により、行政運営に関する権限の拡大や財政運営の柔軟性向上が見込まれる。また、国家的なインフラ整備の優先順位が高まる可能性もあるほか、国内外からの投資誘致や高度人材の集積も後押しすることが期待される。

(注)クアンニン省は、国会常務委員会決議第112号(112/2025/UBTVQH15)に基づく特例措置の適用対象である。同措置により、陸上国境を有する都市型行政単位が中央直轄市へ移行する際の人口基準は、通常の250万人以上から125万人以上に緩和される。このため、クアンニン省は中央直轄市への移行に必要な人口基準を満たしている。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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