WIPOのイノベーションクラスターランキングで「深セン市・香港・広州市」が首位を維持

(香港、中国)

香港発

2026年09月17日

世界知的所有権機関(WIPO)が9月8日に公表した2026年版「グローバル・イノベーション・インデックス(GII)」のイノベーションクラスターランキング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)で、「深セン市・香港・広州市」クラスターが2年連続で首位となった。各地域の政府はそれぞれ発表を行い、深セン市は研究開発実績と基礎研究支援、広州市は科学技術分野の金融支援策、香港は資金調達環境を中心に、各地域の貢献を紹介した。

深セン市政府によると外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、2025年の「専利(注2)」登録件数が21万4,500件で8年連続、特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願件数が1万9,700件で22年連続、それぞれ中国の都市で首位となった。

広州市政府によると外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、同クラスター内の論文発表数では、中山大学と華南理工大学が研究機関の上位2位を占め、両大学で全体の約4分の1に達した。広州市は、1,500億元(約3兆6,000億円、1元=約24円)の産業母基金(ファンド・オブ・ファンズ)と500億元のベンチャーキャピタル母基金などを設立した。また、銀行や保険機関と連携し、ハイテク企業向けの融資(穂科貸)や科学技術保険(穂科保)といった金融商品の提供など、「融資、株式投資、保証、リース、補助金」の6つの要素を一体化した支援モデルを構築している。

香港特別行政区政府によると外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、香港のプライベートエクイティー(PE)市場の運用資産額は約2,500億米ドルで、中国本土に次ぐアジア第2位となった。香港サイエンスパーク、サイバーポート、河套深港科技創新合作区香港パークは、大湾区における基礎研究、事業化、試験生産、国際的な科学技術協力の基盤と位置付けられている。香港特別行政区政府報道官は「第15次5カ年規画に積極的に整合させながら、国際的なイノベーション・科学技術センターとしての戦略的地位をさらに強化していく」と述べた。

なお、「東京・横浜」クラスターは前年に続き2位だった。中国からは5位の「北京」クラスター、6位の「上海・蘇州」クラスターを含む25のクラスターが上位100位に入り国別で最多となった。

(注1)特許出願活動、科学論文発表、ベンチャーキャピタル(VC)活動の分析に基づいて、地域に集中するイノベーション活動の度合いを特定するランキング。

(注2)「専利」とは、 日本の特許(発明)、実用新案、意匠に当たる。

(南川泰裕)

(香港、中国)

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