シンガポールのロボット開発企業クイックボット、三菱電機・日立ハイテク現法と提携
(シンガポール)
シンガポール発
2026年09月17日
シンガポールのロボット開発企業クイックボット・テクノロジーズ(QuikBot Technologies)
は9月8日、同社が開発した自律型ロボットを建物内で安全運用するための基盤「クイックシンク(QuikSync)」の導入で、三菱エレベーター・シンガポールと戦略提携を結んだ。また、翌9日には日立ハイテク・シンガポールと、同基盤の東南アジアへの展開を視野に入れた戦略提携の合意書に署名した。クイックボットが日系企業と本格的な戦略提携を結ぶのは初めて。
戦略提携の署名式で記念撮影する三菱エレベーター・シンガポールの森英之社長(左)とクイックボットのアラン・ウン創業者兼最高経営責任者(CEO、右)(9月8日、ジェトロ撮影)
クイックボットは、最終目的地まで荷物を配送する自律型ラストマイル配送ロボットやロボットを管理するための基盤などを開発する2021年創業のスタートアップ。同社が開発したクイックシンクは、建物内を移動するさまざまなメーカーのロボットを認識・認証し、一元的に管理する役割を担う。アラン・ウン創業者兼最高経営責任者(CEO)は9月8日にジェトロとのインタビューで、「未来の建物にはロボットを制御する何らかのコントロールパネルが必要であり、クイックシンクがそのパネルだ」と述べた。
三菱エレベーター・シンガポールの森英之社長は同日、ジェトロとのインタビューで、「従来のエレベーターとロボットを連携させる制御プログラムは、エレベーターとロボットの1対1の通信だった」と指摘。それに対して、クイックシンクはクラウドを活用することで、「複数のロボットとの接続を可能にする」と説明した。既にシンガポール国内の公団住宅(HDBフラット)では、清掃ロボットが同社のエレベーターを利用して各階に移動し、廊下や共有部分を清掃するという実証実験を進めており、結果が良好だという。
戦略提携の署名式で記念撮影する日立ハイテク・シンガポールのクリストファー・ハン副社長(左)とクイックボットのウンCEO(右)(9月9日、ジェトロ撮影)
また、日立ハイテク・シンガポールのクリストファー・ハン副社長(ビジネス戦略担当)は翌9日、ジェトロとのインタビューで、同社の主要事業分野が半導体産業であり、医療やヘルスケアも重要な事業分野だと説明した。その上で、クイックシンクについて、「半導体工場や電子機器受託製造サービス(EMS)、半導体後工程受託(OSAT)の工場のほか、病院などヘルスケア分野での展開を検討している」と語った。
(本田智津絵)
(シンガポール)
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