英国バーナム首相、就任後初の下院本会議演説で、経済と生活費の高騰を最優先課題に位置付け
(英国)
ロンドン発
2026年09月04日
英国のアンディ・バーナム首相は9月1日、就任後初めてとなる下院本会議に出席し、政府方針について演説
した。バーナム首相は「経済と生活費の高騰」を国家の最優先課題に位置付け、「国民は実質的な変化を求めている」と述べ、政策実行への意欲を示した。首相は就任直後の7月、家庭用電気料金に対する付加価値税(VAT)の撤廃
や、パブ、社交クラブ、ライブ音楽施設を対象とした事業税負担の軽減策
を発表した。
バーナム首相は「1980年代以降、英国は誤った方向へと進んだ」との認識を示し、政治権力の中央集権化、経済の民営化、脱工業化、緊縮財政、地方自治体の空洞化を問題視し、「ブレグジットがその弊害をさらに悪化させ、低成長と再生の停滞という10年間を招いた」と指摘した。その上で、今後は地域への権限移譲を推進するとともに、グレーター・マンチェスター市長時代の経験を踏まえた地域成長モデルを英国全土に展開していく考えを示した。
英国が「これまで経験したことのない最大規模の権限移譲」を進める上で、その中心的役割を担うのが、マンチェスターに新設された首相官邸チーム「ナンバー10ノース」だと説明した。既に同チームに対し、イングランド南西部のコーンウォールの地方自治体と連携し、同地域の権限移譲協定の策定に着手するよう指示したという。
2026年後半には、英国の今後10年間の方向性を示す計画を発表し、水道など生活に不可欠な公共サービスへの公的管理を強化する施策を明らかにする予定だ。
また、2026年11月にトルコで開催される国連気候変動枠組み条約第31回締約国会議(COP31)に出席する意向も表明した。
続く9月2日、英国政府は、首相・内閣府(Office for the Prime Minister & Cabinet)の下に、生活費高騰への対応、地域再生、公共サービスの公的管理強化を推進するため、3つの省庁横断型タスクフォースを新設すると発表
した。
(森詩織)
(英国)
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