フジモリ政権、中期経済見通しと税制見直しの方針を発表

(ペルー)

リマ発

2026年09月01日

ペルーの経済財政省(MEF)は8月27日、「2027~2030年版複数年マクロ経済枠組み外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(通称:MMM)」を発表した。MMMは今後数年間の経済成長見通しと財政運営方針を示すもので、2027年度(1~12月)国家予算編成の基礎資料となる。フジモリ政権として初のMMM公表で、どのような見通しと方針が示されるか注目が集まった。

2026年(通年)の実質GDP成長率見込みを前年比3.4%とした(添付資料表参照)。堅調な内需を反映し建設業は8.5%増、商業は4.9%増と好調に推移するとみている。一方、エルニーニョ現象の影響を受ける水産業は25.8%減、農畜産業は1.4%減と予測している。

2027年もエルニーニョ現象の影響が続き同程度の成長率(3.4%)で推移するとしたが、2028~2030年は水産業の回復や建設業の伸びで成長率4.0%を見込む。

財政面では、鉱物資源の国際価格上昇と内需拡大により所得税・消費税を中心に2026年の税収は前年比9.3%増える見込みだ。ただ、2027年には同3.2%増にとどまると予測している。

今後、優遇税制の見直しと脱税対策強化を進める方針を示し、背景として過去5年間に議会主導で多くの優遇税制や財政支出を伴う政治的決定がなされ、将来的な財政リスクになることを挙げた。複雑になった税制体系を改めるとともに、企業が発行する領収書の電子化徹底などで脱税対策を進め、税収確保の基盤強化を図る方針だ。

2026年の税収入の対GDP比は19.4%と見込まれている。一方、OECDの調査によるとラテンアメリカ地域の平均は29.9%、OECD加盟国の平均は40.3%で、ペルーはこれらの水準を大きく下回っている。このことから、政府は税収の確保に向けた取り組みの必要性を強調している。

(石田達也)

(ペルー)

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