OPEC、2026年の世界石油需要見通しをさらに下方修正、2027年は上方修正
(中東、世界、日本、米国、中国、インド)
調査部中東アフリカ課
2026年09月18日
OPECは9月10日、「石油市場月報(2026年9月)
」を公表した。2026年の世界石油需要見通しについて、前月(8月)時点の見通しの前年比日量60万バレル増(2026年8月24日記事参照)から同40万バレル増へと前月に続き下方修正した。一方、2027年見通しは前年比日量220万バレル増から同240万バレル増へと上方修正した。
同月報は、OPECプラス(注1)の協調減産参加国に求められる原油供給量について、2026年日量4,220万バレルと前月見通しから同10万バレル上方修正した。ただし、2025年実績比では日量40万バレル下回る見通しとなる。2027年の原油需要は日量4,390万バレルとされ、前月見通しから同30万バレル上方修正された。これは2026年見通しを約160万バレル上回る水準となる。
OPECプラス以外の原油・天然ガス液(NGL)などの生産については、2026年、2027年ともに前年比日量約60万バレル増との見通しを維持した。2026年はブラジル、米国、カナダ、アルゼンチンが増産を主導し、2027年はカタール、カナダ、ブラジル、アルゼンチンが増産を主導すると予測している。
OPECによると、原油価格(2026年8月平均)は次のように推移した。
- OPECバスケット価格(ORB、注2):1バレル当たり86.44ドル(前月比3.45ドル上昇)
- 北海ブレント先物価格:同88.08ドル(同4.11ドル上昇)
- WTI先物価格:同82.45ドル(同3.23ドル上昇)
OPECはこれらの価格上昇の背景として、アジアの製油所を中心とした現物需要の強さや供給面への懸念、利用可能な原油供給量の減少を挙げた。
主な国の原油貿易動向については次のとおり。
- 米国:8月の原油輸入量は日量670万バレルと前月比15%増加した。原油輸出量は日量390万バレルまで回復した。
- 日本:7月の原油輸入量は日量240万バレルとなり、2月末のイランを巡る紛争前の水準まで回復した。
- 中国:7月の原油輸入量は日量840万バレルとなり、8月の速報値では日量895万バレルまで増加した。増加は製油所稼働率の回復による。
- インド:7月の原油輸入量は日量510万バレルと高水準を維持した。7月の製油所の原油処理量は過去5年間の同月平均を上回った。
在庫動向では、2026年7月時点のOECD加盟国の商業石油在庫は前月比980万バレル増の27億6,300万バレルとなった。しかし、前年同月比では5,700万バレル少なく、直近5年平均および2015~2019年平均も下回る水準が続いている。
中東情勢を巡る最新動向は「イスラエル・米国とイランの衝突を巡る中東情勢関連情報」を参照。
(注1)OPECプラスは、OPEC加盟国に加え、ロシア、カザフスタン、アゼルバイジャン、メキシコ、オマーン、マレーシア、ブルネイ、バーレーン、南スーダン、スーダンなどのOPEC非加盟産油国で構成される。
(注2)OPEC加盟国の代表原油銘柄の価格を基に算出した平均価格指標。
(大家俊夫)
(中東、世界、日本、米国、中国、インド)
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