マーケットプレイス倉庫への攻撃受け、配送網に変化、ロシア物流企業に聞く
(ロシア)
調査部欧州課
2026年09月16日
2026年7月以降、ウクライナによるロシアのマーケットプレイス物流倉庫に対するドローン攻撃が相次ぐなか、国内配送網に変化が生じている。結果として、中小規模の倉庫事業者には新たなビジネスチャンスが生まれている。モスクワ郊外の地場物流企業、VEDロジスティクスCISに話を聞いた(取材日:9月11日)。
(問)ロシアのマーケットプレイスの状況は。
(答)ドローンの脅威にさらされるなか、大手プラットフォーマーは一部の倉庫をカザフスタンやベラルーシなどの近隣諸国に移転させ始めている。巨大な中央倉庫は国外でもよいが、そこからロシア各地への配送にはどうしても地元に保管拠点が必要となる。ロシアの電子商取引(EC)プラットフォーム最大手ワイルドベリーズ(WB)は、自前の倉庫で対応してきたが、それでは事業が回らないことから、ここにきて方針を転換し、外部に委託するようになった。
本来であればECビジネスに食い込むことなどあり得なかったが、昨今の状況を受けて自分たちのような中規模倉庫事業者にも新しいビジネスの機会が生まれている。また、ドローンに対する懸念から商品を中央倉庫に搬入せずに、受け取りポイントまで直接配送する販売者(ECサイトへの出品者)が急増しており、倉庫事業者にはこうした出品者からのニーズも高まっている。
(問)大手プラットフォーマーとの協業に際しての懸念点は。
(答)WBが倉庫事業者に求める要件は厳しい。監視カメラの位置にまで細かい規定がある。商品に対する責任の分配や支払い条件などにおいても非常にシビアだ。ただ、販売者と購入者を最短距離で瞬時につなげる彼らのシステムは非常に優れている。倉庫がこれほど被害を受けながらも事業が継続できているのは、そのことが一因だろう。
(欧州課)
(ロシア)
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