香港、「職場熱ストレス警告」のシステムを見直し、発令基準を最適化

(香港)

香港発

2026年08月31日

香港労働・福祉局の孫玉菡(クリス・サン)局長は8月18日の記者会見で、「職場熱ストレス警告(Heat Stress at Work Warning、以下「警告」)」(注1)のシステム見直しを進めていることを明らかにした。見直しには、労工処および香港天文台(気象庁に相当)の専門家が参加しており、気候変動に伴う高温化への対応強化を図るもの。

今回の見直しは、屋外および室内の労働者を対象とする警告について、発令基準と警戒レベルの引き上げ条件を見直す。また、これまでの運用経験を踏まえ、警告の判断に用いるパラメーターなどを香港の実情に合わせて最適化するとした。当局は、改善案を8月末までに公表し、その後の運用につなげる方針を示した。

これに対して香港立法会人力事務委員会の林振昇副主席は、今回の見直しを機に、屋外作業の割合や毎日の屋外労働時間などの具体的な基準を設定した上で、熱中症を「雇員補償条例(日本の労働者災害補償保険に相当)」の法定職業病リスト(注2)に追加するよう促した。また、高温環境となりやすい建設現場への対策として、政府の公共工事入札条件に熱中症関連の保障・予防措置や、ファン付き作業服などの冷却装備の提供義務を盛り込むことについても議論すべきだと提案し(「サウスチャイナ・モーニングポスト」電子版8月22日)、公共事業への先行導入の後、民間にも普及させるべきとの考えを示した(「RTHK」8月22日)。

(注1)Heat Stress at Work WarningPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)とは、2023年に労工処が天文台の香港暑熱指数に基づき導入した、屋外および暑熱ストレスの影響を受ける屋内作業環境における熱ストレスレベルを示すシステム。アンバー(黄色、かなり高い)、赤(非常に高い)、黒(極めて高い)の3段階で構成される。PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)

(注2)雇員補償条例(Cap. 282)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに定められた、法的補償の対象となる48種の職業病を指す。

〔黄莃倫(ケリー・ウォン)〕

(香港)

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