中国最北の高速鉄道「哈伊高鉄」が試験運行開始、観光振興や地域経済の活性化に期待
(中国)
大連発
2026年08月14日
中国の黒龍江省政府は8月6日、中国鉄道ハルビン局集団が同日、黒龍江省のハルビン市と伊春市を結ぶ高速鉄道「哈伊高鉄(はいこうてつ)」の試験運行を開始したと発表した。同路線は中国で最も北を走る高速鉄道であり、総延長は318キロメートル、設計最高速度は時速250キロメートルとなる。正式開業後は、ハルビン市と伊春市間の鉄道所要時間は現在の約7時間から約2時間へ短縮される見込みだ。
試験運行では、8月6日午前7時40分に試験列車「D7271号」がハルビン駅を出発し、黒龍江省綏化市を経由し、約2時間2分で伊春西駅に到着した。哈伊高鉄は中国の高速鉄道網計画「八縦八横(注1)」のうち、「北京・ハルビン、北京・香港・マカオルート」の延伸区間に位置づけられ、2021年10月に着工した。
伊春市は豊富な森林資源を有し、避暑地や冬季観光地として知られる。同路線の開業後はハルビン市と伊春市を結ぶ「1~2時間経済圏」の形成が期待されており、沿線地域の観光資源や森林・生態資源の活用に加え、ブルーベリー加工品、シラカバ樹液、山菜、森林での養豚など特産品のコールドチェーン物流の拡大など、地域経済の活性化にもつながるとみられる。
「哈伊高鉄」は、「哈大高鉄(ハルビン市~大連市)」「哈斉高鉄(ハルビン市~チチハル市)」「哈牡高鉄(ハルビン市~牡丹江市)」などとともに、黒龍江省の高速鉄道網を形成している。将来的には、計画中の同省黒河市~烏伊嶺(伊春市湯旺県管轄)を結ぶ「国境沿線鉄道」との接続を通じて、対ロシア経済協力や国境貿易の促進への寄与も期待されている。また、黒龍江省の第15次5カ年規画では、同省牡丹江市と吉林省敦化市を結ぶ高速鉄道「牡敦高鉄」(注2)の建設も計画されており、東北地域における交通網整備の一層の進展が見込まれる。
(注1)「八縦八横」とは、中国の国家高速鉄道網計画を指す。「八縦」は南北方向の8大ルート、「八横」は東西方向の8大ルートで構成される。
(注2)遼寧省瀋陽市と黒龍江省佳木斯市を結ぶ「瀋佳高鉄」の中間区間に当たる。本線延長は約187キロメートル。「瀋佳高鉄」の他区間はすでに開業している。
(李穎)
(中国)
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