オランダのDAF、レベル4自動運転電動トラックの商用化に向けスウェーデン企業と提携
(オランダ)
アムステルダム発
2026年08月27日
オランダの商用車大手DAF Trucks(以下、DAF)は8月12日、スウェーデンの自動運転技術企業エインライド(Einride)と、SAE(米国自動車技術者協会)レベル4(特定条件下における完全自動運転)の自動運転による電動トラックの大規模商用化に向けて提携すると発表
した。オランダ応用科学研究機構(TNO)も参画する。物流業界でのドライバー不足や運行コストの上昇を背景に、エインライドの自動運転システムをDAFの電動トラックに統合し、実用化に向けた試験を進める。
今回の提携では、2026年中に自動運転システムと車両を接続する主要インターフェースを試験・検証し、2027年にはエインライドの自動運転システムをDAF車両に統合して機能試験を行う計画だ。TNOは、インターフェースの開発・試験や、人工知能(AI)を活用した自動運転システムで生じる異常や性能低下を検知・管理する技術に関する知見を提供する。
オランダでは、自動運転技術の実用化を支える実証環境の整備が進んでいる。オランダ南部とベルギー・フランダース地域では、2028年6月までの予定で、国境をまたぐ実証プロジェクト「CCAM Proving Region」が進められている。このプロジェクトにはアイントホーフェン地域の経済開発機関Brainport DevelopmentやTNOなどが参画し、都市部、郊外、高速道路などの異なる環境で、自動運転・コネクテッドモビリティー技術の試験・検証から規模拡大までを支援する。2026年6月にはベルギーのテスト施設で第1回テストウイークを実施し、センサーやレーダー、自動運転車両、遠隔操作技術などを検証した。同プロジェクトでは、自動運転技術などを開発するスタートアップや自動車メーカー、システムインテグレーターなどにも参加を呼びかけている。
オランダ政府、AI分野の競争力強化へ
自動運転分野でAIを活用した技術開発が進む中、オランダ政府は7月3日、「国際AI戦略」を発表した。同戦略では、AI分野での競争力強化と安全で責任あるAI利用の推進を柱に、欧州のAI能力・インフラの強化、AI事業者による国際市場へのアクセス改善、研究・イノベーション分野での国際協力などを推進する方針だ。また、政府は初のAI担当特使を任命し、国際協力の強化や戦略的依存の低減などに取り組む。特にアイントホーフェン地域を中心とする半導体分野の技術や知見を、国際的なAI協力におけるオランダの強みの1つに挙げている。
DAFなどによる自動運転技術の商用化に向けた開発と並行して、オランダでは実証環境の整備やAI分野の競争力強化も進んでおり、今後の事業化の動向が注目される。
(奥井浩平)
(オランダ)
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