チリ・ブラジル外相、投資拡大や南米大陸横断回廊の推進について協議

(チリ、ブラジル)

サンティアゴ発

2026年08月10日

チリのフランシスコ・ペレス・マッケンナ外相とブラジルのマウロ・ルイス・イエッケル・ビエイラ外相は8月4日、ブラジリアで開催された第7回チリ・ブラジル2国間委員会に共同議長として参加し、2国間関係や地域課題について協議した。同委員会は両国関係に関する主要な政策協議メカニズムで、前回は2024年に開催された。

委員会には両国外務省関係者も参加し、治安・防衛、貿易・投資、鉱業・エネルギー、観光などについて意見交換を行った。ペレス外相は「チリはブラジルを重要なパートナーと考えている」と述べ、両国関係を支える価値観や原則を再確認するとともに、多様な分野で協力を拡大していく考えを示した。

経済分野では、ブラジルがチリにとって中南米最大の貿易相手国であることを踏まえ、2国間の貿易・投資拡大について協議した。チリ外務省によると、2025年の両国間の貿易額は127億5,000万ドルに達した。ブラジルはチリにとって中南米最大、世界では第3位の貿易相手国である。また、ブラジルはチリ企業による対外投資の最大の投資先であるとともに、チリに対する中南米最大の投資国でもある。

また両外相は、重要鉱物、エネルギー、イノベーション、人工知能(AI)、データセンター、デジタル経済などの戦略分野における協力の可能性についても協議した。ペレス外相は、相互投資の促進や貿易円滑化を通じたバリューチェーン強化の必要性を強調した。

インフラ・物流分野では、ブラジル、チリ、アルゼンチン、パラグアイの4カ国が推進する大陸横断回廊について協議した。同回廊は大西洋と太平洋を結ぶ物流回廊の整備を目的とするもので、ブラジル中西部とチリの太平洋側港湾を結び、物流効率化やアジア太平洋市場へのアクセス改善が期待されている。

ペレス外相は、11月にチリが南米大陸横断回廊の事務局を引き継ぐ予定であることに触れ、「ブラジルや他の参加国と緊密に連携し、事業の実施を加速させる」と述べた。また、同回廊を南米域内の連結性向上や競争力強化、経済発展を促進する具体的な手段にしていきたいとの考えを示した。これに対しビエイラ外相は、同回廊がブラジル産農産物などの太平洋側港湾への輸送を容易にし、両国関係をさらに強化するとの認識を示した。

(高橋英行)

(チリ、ブラジル)

ビジネス短信 b3bfb17c3eb2effb