メキシコの上半期貿易は好調、6月の輸出額は前年同月比34.4%増

(メキシコ)

調査部米州課

2026年08月05日

メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)が7月27日に発表した貿易統計によると、2026年上半期(1~6月)のメキシコの輸出額は前年同期比24.6%増の3,897億2,300万ドル、輸入額は22.0%増の3,798億6,600万ドルと、98億5,700万ドルの貿易黒字だった。6月単月でみると、輸出額は前年同月比34.4%増、輸入額も28.0%増となり、輸出入ともに大きく増加する結果となった。

2026年上半期の輸出額を品目別でみると(添付資料表1参照)、農林水産・畜産品は前年同期比4.0%減の117億4,600万ドル、鉱産品は26.4%増の220億7,500万ドルだった。輸出額の91.3%を占める工業製品・同部品も25.7%増と好調で、3,559億100万ドルに上った。工業製品・同部品の中では、1.0%の微増にとどまった自動車産業に対し、それ以外の製造業が37.6%増と大きな伸びをみせた。米国の追加関税措置が世界各国に課される中、自動車(完成車)や鉄鋼・アルミニウムなど一部の製品を除けば、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の原産品は対象外となる(注)ことも後押ししたとみられる。詳細な品目別のデータは5月までのみ公表されているが、特に産業用機械機器の伸びが大きい。現地アナリストの間では、米国の人工知能(AI)関連投資の活発化に伴い、データセンター用途などの関連製品の輸出が伸びたとの見方もある(「エル・フィナンシエロ」紙7月28日付)。

輸入額は、消費財が前年同期比9.8%増の486億5,700万ドル、中間財が26.7%増の3,035億5,000万ドル、資本財が1.1%増の276億5,900万ドルだった。メキシコでは、中間財の輸入額は製造業の状況を示す指標の1つだが、工業製品の輸出額拡大と合わせて、輸出製造業が好調であることがうかがえる。

国・地域別の貿易統計は、6月分については非石油製品の対米国輸出額が公表されており、上半期(1~6月)では前年同期比25.7%増を記録した。自動車・同部品は2.7%減となったものの、他の製品が38.5%の大幅増となった。他の国との貿易について、1~5月のデータをみると、特に韓国との貿易額が増加しており、輸出額は前年同期比27.0%増、輸入額は58.5%増だった(添付資料表2参照)。ASEAN諸国についても、輸出額は18.4%増、輸入額も51.4%増となっており、アジアとの貿易が活発化していることがわかる。6月の国・地域別貿易統計は8月20日に公表される予定だ。

(注)USMCAの原産品であれば、2026年2月まで課せられていた国際緊急経済権限法(IEEPA)による追加関税や、2026年7月まで課せられていた1974年通商法122条に基づく課徴金などは対象外だった。1962年通商拡大法232条に基づく自動車(完成車)や鉄鋼・アルミニウムなどに対する追加関税については、USMCA原産品でも免除されない(自動部品など一部を除く)。詳しくは特集「米国関税措置への対応」を参照。

(加藤遥平)

(メキシコ)

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