第2四半期投資ライセンス件数は前年同期比3.5倍、建設や小売りが牽引、投資省報告
(サウジアラビア)
リヤド発
2026年08月27日
サウジアラビア投資省(MISA)は8月16日、「サウジアラビア経済投資モニター(第2四半期)
」を発表した。
同報告書によると、2026年第2四半期(4~6月)に新規発行された投資ライセンス数は9,018件に達し、前年同期の2,561件から約3.5倍と大幅に増加した。業種別では、建設が前年同期比218%増の2,628件、卸売り・小売り・自動車修理が同約3.9倍の2,337件、製造業が同約3.8倍の1,009件となり、これら3分野が全体の約66%を占めた。
また、2025年の対内直接投資額(流入、速報値)は前年比14%増の1,360億リヤル(約5兆7,120億円、1リヤル=約42円)となり、2017年からの年平均成長率は22%を記録した。2025年末時点の対内投資残高(ストック)は1兆1,000億リヤル(約46兆2,000億円)に達し、名目GDP比で28%となった。
2026年第2四半期の実質GDP成長率(速報値)は、前年同期比マイナス4.8%となった。これは石油部門がマイナス24.7%となったことが主因だ。一方で政府部門は0.9%、非石油部門は0.6%と底堅さを維持した。
そのほかの主要経済指標は次のとおり。
- 労働市場(2026年第1四半期):サウジアラビア人失業率は6.4%。前四半期の7.2%から0.8ポイント改善。
- 物価・金融動向(2026年第2四半期):消費者物価指数(CPI)は前年同期比1.7%上昇。サウジアラビア銀行間取引金利(SAIBOR、3カ月物)は平均4.8%と前年同期比で低下。
- 経常収支・貿易収支(2026年第1四半期):経常収支は154億リヤル(約6,468億円)の黒字へと改善。貿易収支は前年同期比47.9%増の932億リヤル(約3兆9,144億円)の黒字を記録。
- 株式市場(2026年第2四半期末):タダウル全株指数(TASI、注1)は1万800ポイントで、前年同期比より3.26%下落。上場株式の外国人投資家による保有額は前年同期比8.3%増。
- ベンチャーキャピタル(2026年上半期):同国内で72件のベンチャーキャピタル(VC)取引(注2)が成立し、中東・北アフリカ(MENA)地域の全案件数の34%を占める。
(注1)サウジアラビア証券取引所(タダウル)に上場する全企業のパフォーマンスを追跡する主要株価指数。
(注2)未上場企業に投資し、IPOやM&Aによる売却益の獲得を目指す投資活動。
(林憲忠)
(サウジアラビア)
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