ペルー政府、エルニーニョ現象対策で公共工事の新たな入札方法を検討

(ペルー)

リマ発

2026年08月27日

ペルー政府は、エルニーニョ現象による災害対策工事を迅速に行うため、新たな入札方式を検討しており、早ければ9月にも導入する意向であると報じられた(地元経済紙「ヘスティオン」8月26日付)。

検討されているのはオクシ・エスプレス(OxI Exprés、「法人所得税先払いによる迅速な公共工事」の意味)と呼ばれるペルー独自の入札方式で、首相府(PCM)、投資促進庁(Proinversión)、国家防災庁(INDECI)など関係省庁が制度設計について協議しているという。オクシ(OxI、「法人所得税先払いによる公共工事」の意味)という既存の制度をベースに工事を迅速に進められるよう入札方法を変更するとみられる。対象分野や実施期間などは明らかにされていない。

オクシは「民間セクターの参加を伴う地方公共投資の促進に関する法律」(法律第29230号2008年5月12日公布外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に基づき、政府、地方自治体、国立学術機関などが計画する公共工事を落札企業の費用負担で行い、将来的に支払う法人所得税と相殺する仕組みだ。

政府や地方自治体が事前に予算を確保できていない場合でも、財政運営への影響を抑えながら工事を実施できるため、経済財政省(MEF)はオクシの導入を積極的に進めている。2026年3月にはオクシ実施に関する規則(2026年3月13日付大統領令038-2026-EF外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公表し、公共サービスが新たな適用対象となった(規則第26条)。具体的には保健、教育、公衆衛生の各分野が追加され、自然災害への対応も含まれる。

エルニーニョ現象に起因する切離低気圧が相次いで発生しており、ペルー各地で大雨や大雪による被害が出ている。ペルー気象庁(SENAMIH)はエルニーニョ現象が2027年5月まで続く見込みとしていて、道路、河川、農業灌漑施設や医療施設の建設・修繕、感染症対策など広い分野で緊急対策として公共工事ニーズが高まりそうだ。

SENAMIHは切離低気圧が発生するたびに人の名前を付けて国民に注意を呼びかけているが、日曜大工で建てた家や不法建築物が集積した住宅街などもあり、国民の住環境への影響も懸念されている。

(石田達也)

(ペルー)

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