インフレの好転を示す兆候、7月の消費者物価指数(CPI)は小幅上昇、年間上昇率は3.5%に低下
(チリ)
サンティアゴ発
2026年08月13日
チリ国家統計局(INE)は8月7日、2026年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前月比0.1%だったと発表した。市場予想の0.1~0.2%程度とほぼ一致する結果となり、6月の前月比0.0%に続いて物価上昇は落ち着いている。前年同月比では3.5%となり、6月の4.3%から大きく低下した(添付資料図参照)。インフレ率は中央銀行の目標である3%に近づいており、市場ではインフレ改善の兆候として受け止められている。
費目別では、「食料・飲料(酒類を除く)」が前月比0.7%上昇し、全体を0.153ポイント押し上げた。特に野菜・豆類・イモ類が2.6%上昇したほか、炭酸飲料が3.6%上昇、季節の果物が6.6%上昇し、食料品価格がインフレを牽引した。また、「住宅・光熱水道」も0.7%上昇し、全体を0.120ポイント押し上げた。電力供給が2.4%上昇して0.079ポイント、家賃が0.6%上昇して0.042ポイント寄与した。一方で、「交通」は3.5%下落し、全体を0.472ポイント押し下げた。主な要因は自家用車燃料価格の下落で9.2%低下し、0.396ポイント押し下げた。品目別ではガソリンが8.5%下落して0.317ポイント、軽油が13.5%下落して0.079ポイントのマイナス寄与となったほか、航空旅客輸送も9.4%下落した。燃料価格下落が食料品や住宅関連費用の上昇を相殺したかたちとなった。
変動の大きい品目を除いたコアCPIは前月比0.5%上昇し、食品とエネルギーを除いた指数も0.4%上昇した。総合指数の伸びが抑えられた背景には燃料価格の急落があるものの、一部の基調的インフレ圧力は依然として残っていることがうかがえる。
ダニエル・マス経済兼鉱業相は今回の結果について、「経済が安定に向かっていることを示す前向きな結果だ」と評価する一方で、「電気料金や一部食料品の価格上昇が依然として家計を圧迫している」と指摘した。チリ中央銀行は2025年12月以降、政策金利を4.5%に据え置いており、市場関係者は今後の金融政策運営を引き続き注視している。
(橋爪優太)
(チリ)
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