風力大手ベスタスの株価、好業績で2023年末以来の高値に
(デンマーク、日本)
デュッセルドルフ発
2026年08月19日
風力発電設備の世界最大手であるデンマークのベスタス(Vestas Wind Systems)の株価(ナズダック・コペンハーゲン)は8月12日に大きく上昇し、2023年末以来の高値を記録した。同日に発表された2026年第2四半期(4~6月)決算が市場予想を大幅に上回ったことを受けたもので、前日比で19.7%の上昇となった。同日付の公共放送局のデンマーク放送協会(DR)の報道によると、1日の上昇幅としては、2012年以来最大だった。同社の第2四半期の業績をみると、売上高は前年同期比で26.1%増、粗利益は約2倍、EBIT(利払い前・税引き前利益)マージン(利益率)は1.5%から9.4%に増加した。
近年、風力発電産業は原材料費高騰やサプライチェーンの混乱などによる採算悪化に直面していたが、ベスタスは第2四半期に、陸上・洋上双方の風力事業の受注量の増加が牽引し、業績が大幅に改善した。同社はこれまでの低迷を脱したとの見方が示されている(「DR」8月12日)。
好調な業績を受け、ベスタスは2026年通期の売上高見通しを200億~220億ユーロで据え置きつつも、EBITマージンの見通しを6~8%から7~9%へ引き上げた。
ベスタスのヘンリック・アンダーセンCEO(最高経営責任者)が第2四半期決算発表で、「安全で手頃な価格かつ持続可能なエネルギーへの需要拡大を背景に、風力発電増設の需要は引き続き強い」と述べたほか、同社は、今回の結果は米国、ドイツを中心にプロジェクトの実施が底堅く推移していることが1つの要因だと説明している(「Investing.com」8月12日)。デンマーク政府や業界団体による公式声明は確認されていないものの、ベスタス経営陣は風力発電需要の堅調さを強調しており、市場では風力発電業界が採算悪化の局面を脱しつつあるとの期待が広がっている。
なお、同社は7月10日、日本でのビジネス展開に関連してナセル(注)の最終組み立て工程を日本に移管する計画が、経済産業省の「GXサプライチェーン構築支援事業」の支援対象として採択されたことを発表した。必要となる専用治具および設備の拠点を福岡県北九州市に設置し、そこから洋上風力発電建設プロジェクトのベースとなる港に輸送し最終組み立てを行う計画だ。
(注)風力タービンの中核部分で、インバーターや変圧器などの主要機器が収納されている部分。
(安岡美佳)
(デンマーク、日本)
ビジネス短信 8a02d21246e7300a





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