インド国営のGAILとRCF、マハーラーシュトラ州でガス系尿素肥料工場建設の覚書を締結
(インド)
ムンバイ発
2026年08月06日
インド国営ガス会社のGAIL(Gas Authority of India Ltd.)と国営肥料メーカーのラシュトリヤ・ケミカルズ・アンド・ファーティライザーズ(RCF)は7月29日、マハーラーシュトラ州におけるガス系尿素肥料プロジェクトの開発に向けて覚書(MOU)を締結したと発表した。両社は特別目的会社(SPV)を設立し、天然ガスを原料とする尿素製造工場の建設を共同で進める計画だ。
計画では、年間生産能力127万トンの尿素プラントを、同州東部のビダルバ地域に建設する。建設予定地は、GAILが運営するムンバイ・ナグプール・ジャルスグダ天然ガスパイプライン(MNJPL)の沿線に位置しており、安定したガス供給を活用した効率的な肥料の生産が期待される。
調印式には、GAILのディーパク・グプタ会長兼社長(CMD)およびRCFのS・シバクマールCMDらが出席した。グプタ氏は、同プロジェクトについて「天然ガスの有効利用を通じた長期的な価値創出とエネルギー安全保障の強化に資する取り組みであり、GAILのガス事業の知見とRCFの肥料製造・プロジェクト遂行能力を組み合わせる戦略的な提携である」と述べた。さらに、インド政府が承認した尿素に関する国家投資政策「National Investment Policy for Urea-2026(NIPU-2026)」にも沿った案件だとした。RCFのシバクマール氏は、「同事業が国内の肥料需要増加への対応や、尿素の輸入依存度の低減につながる」との見解を示した。また、工場建設を通じてビダルバ地域の産業振興と経済発展にも寄与することへの期待を表明した。
インドは世界有数の肥料消費国であり、政府は近年、天然ガスを原料とする尿素生産能力の増強を進めている。今回のGAILとRCFによる協業は、国内の尿素供給体制強化による食料安全保障への貢献に加え、ガスインフラの整備と製造業投資を通じた地域経済の活性化を後押しする案件としても注目される。
(野本直希)
(インド)
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