「出入国管理に関する国務院規定」が9月15日から施行、外国人の出入国管理の規定を具体化
(中国)
北京発
2026年08月06日
中国国務院は7月22日、「出入国管理に関する国務院規定
」(国務院令第841号、以下規定)を公布した(9月15日施行)。
規定は、出入国管理を規範化し、出入国者の合法的権益を保障し、国家主権や安全、発展の利益を守ることを目的として「出入国管理法」に基づき制定された。司法部、公安部、国家移民管理局の解説によると、今回の規定は、出入国管理法が2013年に施行されて以降の新たな問題に対処するため、(1)中国国民の出国に伴う安全リスク防止の強化、(2)外国人の入国管理の規範化、(3)出入国仲介サービスの規範化を重点に関連制度を整備するものとされている。
規定では、出入国者が申請する出入国、滞在、居留事由は真実で合法なものでなければならないと規定した。移民管理機関やビザ機関は出入国者の身分情報や申請事由を確認する際、関連状況について質問し、関連文書、資料、電子データなどの情報の提示・提供を求めることができ、出入国者はそれに協力する義務があるとされた。出入国者が虚偽の資料や申し立てを行った場合、移民管理機関やビザ機関は出入国証明書の発給不許可や当該出入国者の出入国不許可を決定する権限を有するとされた。組織または個人が出入国者のために招聘(しょうへい)状やその他の申請資料を発行する場合は、招聘内容や証明事項が真実であることに責任を負い、移民管理機関やビザ機関が行う当該情報の確認に協力する義務があるとされた。
外国人に関しては、国外での中国ビザ申請時や国境検問所(イミグレーション)での入国審査時に虚偽の資料や申し立てを行った場合、移民管理機関やビザ機関は当該外国人を1~5年以内の入国禁止とすることができるとされた。また、外国人が国境管理を妨害して刑事処罰を受けた、あるいは出入国証明書詐取による不法な出入国によって行政処罰を受けた場合、移民管理機関は違法行為の内容や犯罪予防の必要性を踏まえ、当該処罰の執行完了日から1~5年以内の入国禁止を決定できる(注1)。外国人が対抗リスト、信頼できないエンティティ・リスト、悪意あるエンティティ・リスト(注2)に掲載、あるいは対抗・制限措置を課されたことにより、法に基づき出入国証明書の発給不許可や入国禁止などの措置を取る必要がある場合には、移民管理機関やビザ機関がこれを実施することが明記された。
このほか、法に基づき出国が禁止された者(注3)に対して、決定した機関が書面でその事実と根拠、救済方法を告知するものとされた(注4)。
(注1)法律に別途定めがある場合はその規定に従う。
(注2)各リストについては、ジェトロ「中国の経済安全保障に関する制度情報(2026年4月)
(1.5MB)」P21~も参照。
(注3)中国国民に関しては、輸出管理や技術輸出入管理などの規定に違反した場合、商務部などの国務院関連部門が出国禁止を決定できるとした。
(注4)国家安全に影響する恐れがある場合や刑事事件の捜査などの状況がある場合、当事者への告知は不要とされている。
(小宮昇平)
(中国)
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