英政府機関、データセンターの電力系統接続に関する改革案への意見公募を開始
(英国)
ロンドン発
2026年08月06日
英国政府機関のガス・電力市場局(Ofgem、エネルギー部門の規制機関)は7月29日、データセンターの電力系統接続に関する改革案への意見公募を開始
した。9月16日まで意見を募集する。Ofgemによると、2024年11月から2025年6月までの間に、系統接続を待つ電力需要が41ギガワット(GW)から125GWへと急増しており、うち少なくとも80GWをデータセンターが占める。これらには最終的に実施が見込まれないプロジェクトが相当数含まれ、将来の電力系統投資ニーズに誤解を与える情報を発信することになり得るとしている。Ofgemは今回の提案により、接続の確固たる意図がない投機的なプロジェクトによる限られた系統容量の確保を防ぎ、投資準備が整った実行可能なプロジェクトを優先する意向だ。
具体的な提案事項は次のとおり。
- 40メガワット(MW)を超えるデータセンタープロジェクトに対し、接続オファー受諾時のコミットメント料金の支払いを義務付ける。金額は平均的なデータセンター資本支出の2.5~7.5%の範囲で、申請容量1MW当たり約23万7,500~71万2,500ポンド(5,177万5,000~1億5,532万5,000円、1ポンド=約218円)とする。コミットメント料金はプロジェクトが計画どおりに進行すれば送電開始時に返還されるが、プロジェクトが中止された場合や関連要件を順守できなかった場合には没収される。
- データセンター開発者(注)に対し、接続プロセスの特定の段階においてプロジェクトの進み具合を示す証拠を提出することを義務付ける。要件には、ハイパースケーラーなどの信頼できる顧客またはデータセンターのエンドユーザーの確保、リードタイムの長い電子機器の調達、十分な財務能力、技術的な準備状況などの証明が含まれる。これらの要件を満たせないプロジェクトは、待機順位を失う可能性がある。
英国の業界団体テックUKは同日、Ofgemの発表に対して声明
を発表。「英国のデータセンター業界を健全に維持するためには、案件の優先順位付けの見直しが不可欠である」として、Ofgemの取り組みを評価した。一方で、「提示されている極めて高額なコミットメント料金は重大な懸念事項であり、データセンターの投資先としての英国の魅力を著しく損なうリスクがある」として、金額水準には懸念を示した。
(注)本措置の対象となるデータセンターの閾値(いきち)について、Ofgemは40MW、10MW、閾値なし(全てのデータセンターが対象)の3つの選択肢を提示しつつ、10MWを支持するとしている。
(齊藤圭)
(英国)
ビジネス短信 727b574b1d0c2209





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