タイの第2四半期GDP成長率は前年同期比1.9%に減速
(タイ)
バンコク発
2026年08月21日
タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)は8月17日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率を公表した。前年同期比は1.9%(前期2.8%)と減速し、前期比もマイナス0.2%と前期の0.6%からマイナスに転じた。
成長率を生産項目別にみると、農業は猛暑と干ばつにより、特にコメや油ヤシなど主要作物の生産が減少したことなどにより、前年同期比1.5%(前期2.0%)に縮小した。また、非農業は2.0%(2.9%)と減速した。このうち工業部門では、鉱業や採石業、製造業で、コンピュータや電子部品、自動車のほか原材料などの生産が減少し、1.1%(1.8%)と縮小した。また、サービス部門は、情報通信業や娯楽業などが拡大したものの、住宅や工場建設が低下した建設業のほか、観光客の減少による宿泊・飲食サービス業や運輸業などが減速し、2.4%(3.5%)となった。
成長率を需要項目別にみると、内需では、民間消費が前年同期比1.9%(前期3.3%)と減速した。準耐久財の消費が増加した一方、耐久財や非耐久財、サービスで消費が減少した。民間消費の減速は、消費者信頼感指数が2022年の第4四半期以来の低水準となったことと整合的だ。政府消費も0.2%と、前期(3.4%)から縮小した。また、総固定資本形成は、9.1%と、前期(9.9%)から減速した。民間部門では、機械・設備投資が増加し、13.4%(前期10.1%)となった一方、公的部門で国営企業の建設や設備投資のほか政府建設が減速し、マイナス1.6%(9.4%)となった。
外需では、財・サービス輸出が前年同期比12.5%と前期(12.4%)から微増した。うち、サービス輸出は、長期滞在旅行者の支出増加により拡大した。また、財輸出は、引き続き世界的な電子製品需要が支えた。ただ、コンピュータや集積回路などの製造のための輸入や、貿易量の増加に伴う輸送費用の上昇などにより、財・サービス輸入は24.2%(前期21.4%)と加速した。
NESDCは2026年の成長率見通しについて、前回の2.0%から2.5%(中央値2.2%)に上方修正し、前年の2.4%とほぼ同水準となると見込んだ。主な成長要因として、強い民間投資、家計消費拡大の継続、好調な財輸出、政府の支援策を挙げた。
(野田芳美)
(タイ)
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