中国、石油・天然ガスに関する5カ年規画の公布に係る通知を発表、生産強化や備蓄体制の構築を推進
(中国)
北京発
2026年08月19日
中国国家能源局などは8月17日、「石油・天然ガス発展『第15次5カ年(2026~2030年)規画』
の公布に係る通知」を発表した。
通知では、エネルギー安全保障とグリーン・低炭素発展の2点を軸に据えた上で、2030年までに、輸送・配送におけるパイプライン網の効率的な接続や、備蓄の十分かつ柔軟な調整能力の確立などを実現するとした。同通知で示された主な内容は次のとおり。
(1)石油・天然ガスの探査・開発および埋蔵量の確保と増産の強化
(2)インフラ設備構築の推進
(3)石油・天然ガスの備蓄体制構築の強化
(4)石油・天然ガス分野における国際協力の強化
(5)グリーン転換および新質生産力(注)の速やかな育成
(6)科学技術・イノベーション主導の強化による、石油・天然ガス産業の質の高い発展の推進
(7)石油・天然ガス分野における体制改革の深化
(8)実施体制の整備
このうち(1)については、探査強化により資源基盤の拡充を行うとして、中国東部や、中西部および海域における集中的な探査を強化するとした。また、原油の安定的な増産と、天然ガスの継続的な増産を推進するとして、海洋や油田を対象とした増産プロジェクトを実施するとした。
(3)については、石油の政府備蓄、企業の社会的責任に基づく備蓄、および企業の事業運用在庫を有機的に組み合わせることで、相互補完による大規模な石油備蓄体制を構築するとした。また、天然ガスの備蓄およびピークシフト体制を整備・拡充するとしたほか、沿岸部における液化天然ガス(LNG)備蓄体制の整備を行うとした。
(4)については、陸上の戦略輸入ルートを開拓するとともに、インフラ設備の運営における相互接続を強化するとした。また、多元的な輸入戦略を堅持し、石油・天然ガスの国際貿易に多角的に参画するとした。
2025年の中国におけるエネルギー消費量のうち、石油は18.2%を、天然ガスは8.7%を占めており、消費量全体のうち天然ガスが占める割合は上昇傾向にある。また、2026年3月の全人代において採択された「国民経済・社会発展第15次5カ年(2026~2030年)規画要綱
」では、「エネルギー強国の建設」という概念に言及し、クリーンかつ低炭素なエネルギー体制の構築を掲げる一方、石油・天然ガスといった既存エネルギーについても自国内生産を拡大する方針を明示している。
(注)イノベーション主導で、従来型の成長モデル・アプローチから脱却し、ハイテク、高効率、高品質を特徴とする先進的な生産力を指す。
(西島和希)
(中国)
ビジネス短信 53938cdec19894e8





閉じる