中国と南ア、エネルギー分野での協力拡大目指す、北京で投資会議が開催

(南アフリカ共和国、中国)

ヨハネスブルク発

2026年08月14日

中国と南アフリカ共和国のエネルギー分野における協力拡大を目指す「中国・南アフリカ電力・エネルギー投資会議」が8月3~4日、北京の中国電建本社で開催され、両国の政府関係者やエネルギー企業、金融機関の代表ら260人以上が参加した。会議では、南アの電力不足解消と産業競争力強化に向け、中国企業による投資や技術協力の拡大が主要議題となった。

南アはコシエント・ラモホパ電力エネルギー相を団長とする代表団を派遣し、パークス・タウ貿易産業競争相や西ケープ州などの州知事、電力公社エスコム総裁や企業幹部らが同行した。南ア側は昨年発表したエネルギー戦略「統合資源計画(IRP2025)」の内容を説明、2030年代後半までに大規模な発電設備増強と送電網整備を進める方針で、総額約2兆2,000億ランド(約21兆1,200億円、1ランド=約9.6円)を超える投資機会があるとした。

会議では、再生可能エネルギーや蓄電池、送電設備、水素関連事業など幅広い分野での協力が議論された。南ア側は、中国企業に対して単なる製品輸出ではなく、現地での製造拠点設置や人材育成への参加を呼びかけた。変圧器や太陽光パネル関連機器、電線、蓄電池などの現地生産を通じて雇用創出と産業基盤強化を図る考えだ。

会議期間中には、中国の主要エネルギー企業との個別協議も実施された。南ア側の発表によると、少なくとも6社の中国系エネルギー機器メーカーが南アへの投資に関心を示したほか、南アのエネルギー・化学企業サソル(Sasol)がグリーン水素関連プロジェクトについて中国エンビジョン(Envision)との提携を発表、放射性廃棄物処理技術を巡り南ア国立放射性廃棄物処理研究所(NRWDI)と中国核工業集団(CNNC)が協力覚書を締結するなど、具体的な成果も報告された。

ラモホパ電力エネルギー相と会談した中国国家エネルギー局の王建波副局長は、「一帯一路」構想やBRICSなどの既存の政府間協力メカニズムや協力プラットフォームを有効活用し、エネルギー計画、クリーンエネルギー、送電網、技術革新といった重要分野における協力と交流を強化することで、中国と南アのエネルギー分野での協力を継続的に向上させていく考えを表明した。

電力供給の安定化が経済成長のカギを握る南アにおいて、この分野への継続的かつ安定的な投資は政府にとり最重要課題となっている。そのような中で開催された今回の会議は、南アのエネルギー分野における中国の存在感をあらためて示す場となった。

(的場真太郎)

(南アフリカ共和国、中国)

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