チリGDP成長率、第2四半期は市場予想下回るマイナス0.2%、2期連続マイナス成長で景気後退入りとの指摘も
(チリ)
サンティアゴ発
2026年08月21日
チリ中央銀行は8月18日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比マイナス0.2%だったと発表した。第1四半期(1~3月)のマイナス0.3%に続く2四半期連続のマイナス成長となり、市場予想(0.1%)を下回った。上半期(1~6月)ではマイナス0.3%となり、景気停滞の傾向が鮮明となった。なお、第1四半期の成長率は従来のマイナス0.5%からマイナス0.3%へ上方修正された。
需要項目別では、内需が前年同期比0.1%増加した(添付資料表1参照)。民間消費は1.2%増となり、医療サービスや観光関連支出、自動車購入の増加が寄与した。政府消費も保健・教育分野の支出拡大を背景に1.8%増加した。一方、総資本形成は在庫の取り崩しにより3.9%減少した。総固定資本形成は、建設投資の減少と機械設備投資の増加が相殺し、前年同期比横ばいだった。
外需では、輸出が2.1%減少した。主力輸出品である銅の出荷減少が主因で、観光関連需要の弱さからサービス輸出も減少した。輸入も1.6%減少したが、輸出の落ち込みが大きく、外需全体では成長の下押し要因となった。
経済活動別では、鉱業が前年同期比6.4%減となり、全体成長率を押し下げた(添付資料表2参照)。中央銀行は、主要鉱山における鉱石品位の低下や保守作業による生産減少を要因として挙げている。一方、非鉱業部門は0.7%増加し、特に個人向けサービスや商業が成長を支えた。商業は小売り販売の増加を背景に2.4%増、個人向けサービスも医療・教育需要の拡大により2.4%増となった。
今回の結果を受け、市場関係者からは景気後退入りを指摘する声が上がっている。ディエゴ・ポルタレス大学経済情勢研究センターのバレンティーナ・アパブラサ氏は、前年同期比と季節調整済み前期比の双方で2四半期連続のマイナス成長となったとして、「チリは公式にテクニカルリセッションに入った」と評価した。ジェミネス・コンサルタンツのアレハンドロ・フェルナンデス氏も、鉱業や輸出の低迷に加え、投資や消費の弱さが経済活動を押し下げていると指摘した。
これに対し、ダニエル・マス経済兼鉱業相は、鉱業や漁業部門が厳しい状況にある一方、非鉱業部門が0.7%成長したことを挙げ、「チリ経済の回復力と成長能力を示している」と強調した。政府は2026年通年の成長率見通しを1.8%としており、下半期の回復に期待を示している。
(橋爪優太)
(チリ)





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