第2四半期GDP成長率は前年同期比2.3%、2009年以来の低成長

(フィリピン)

マニラ発

2026年08月26日

フィリピン統計庁(PSA)は8月7日、2026年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比2.3%だったと発表した(添付資料表参照)。前年同期の5.4%を大きく下回り、2009年第4四半期(1.1%)以来の低成長となった。また、フィリピン開発予算調整委員会(DBCC)が2026年の成長率目標として示した3.5~4.5%も下回った。DBCCは、国内のガバナンス上の問題、中東情勢の緊迫化を含む社会経済の不確実性の高まりを背景として挙げている。

産業別成長率は、農林水産業が前年同期比2.7%、鉱工業がマイナス2.4%、サービス業が4.5%だった。農林水産業ではコメが5.7%と好調だった。サービス業では商業(卸・小売りおよび自動車など修理業、4.6%)、教育(12.7%)、鉱工業では製造業(2.6%)などが成長を牽引した。一方、建設業はマイナス13.9%と大幅に落ち込み、鉱工業のマイナス成長の要因となった。

アルセニオ・バリサカン経済企画開発(DEPDev)相は、洪水対策予算問題の発覚以降、政府関係者や職員は事業承認に消極的になっているとしながらも、インフラ事業向け予算は段階的に執行が進み、公共建設支出は最終的に回復に向かうとの見方を示した。同相によれば、予算管理省(DBM)は、6月末から公共事業道路省(DPWH)に対し、2026年度インフラ事業向け予算の交付を開始し、DPWHも6月から7月に契約受注を開始した。このため、公共建設およびインフラ支出は第3四半期に回復し、今後数カ月でさらに勢いを増すと予想している(8月7日付「ラップラー」)。

需要項目別の成長率をみると、政府による建設活動が減速する一方、政府最終支出は前年同期比8.3%となり、前期の4.8%を上回った。クレア・カストロ大統領広報室次官は、「政府が物価上昇の中で脆弱(ぜいじゃく)な産業部門への支援を優先しているためと説明した。今後は、インフラプロジェクトの加速、物価安定の維持、支援プログラムの継続により2026年後半の成長を促進する方針だ。

一方、7月の消費者物価指数(CPI)上昇率(インフレ率)は前年同期比6.2%と、4月の7.2%をピークに下降傾向にあるが、目標の3%を上回っている。フィリピン中央銀行(BSP)は、第2四半期の低調な経済成長も8月27日の金融政策委員会での判断材料として考慮する考えを示した。政策金利は、2026年4月以降、累計で50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げられ、現在は4.75%となっている。

(西岡絵里奈、アギラー・パールホープ)

(フィリピン)

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