「中国水素エネルギー発展報告(2026)」を発表、再エネ由来水素は規模拡大の段階へ

(中国)

上海発

2026年08月18日

中国国家能源局は8月11日、「中国水素エネルギー発展報告(2026)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。報告によると、中国の水素エネルギー産業は2025年に「製造・貯蔵・輸送・利用」のサプライチェーン全体で急速に成長し、再生可能エネルギー由来水素の稼働済み設備の年間生産能力(年産能力)は25万トンを超え、前年末比で2倍超に拡大した。また、中国は世界の再生可能エネルギー由来水素の生産能力の50%超を占めるとした。

中国の水素製造設備の年産能力は、2025年末時点で5,100万トン超と前年末比約1.4%増加した。主な内訳をみると、石炭由来が2,850万トン、天然ガス由来が1,050万トン、メタノール由来が60万トン、工業副生水素は1,100万トン超に達した。一方、2025年の水素生産量は3,900万トン超で、前年比7.3%増となった。主な用途別の消費量は、合成メタノール向けが約1,250万トン、合成アンモニア向けが約1,050万トン、石油精製向けが約600万トン、石炭化学向けが約410万トンだった。

再生可能エネルギー由来水素は、試験・実証段階から規模拡大の段階へ移行しつつある。2025年末時点で稼働済みまたは建設中のプロジェクトの年産能力は100万トンを超えた。このうち稼働済みは25万トン超と前年末比で2倍以上に増加し、建設中の案件は90万トン超となった。主な製造方式は水電解だった。

インフラ面では、2025年末時点の水素ステーションの設置数が累計590カ所を超えた。また、水素液化プロジェクト11件が稼働し、稼働済み長距離純水素パイプラインの総延長は350キロメートルを超えた。

水素価格は低下傾向にある。報告書の水素価格指数によると、2025年末時点の全国平均価格は、生産段階が1キログラム当たり26.2元(約630円、1元=約24円)、消費段階が44.5元で、前年末比でそれぞれ6.7%、8.4%低下した。

応用分野では、2025年末時点の燃料電池車の保有台数は約3万2,000台だった。物流幹線輸送や港湾などでの大規模運用に向けた取り組みが進展したほか、海運分野ではグリーン燃料のサプライチェーン構築に向けたインフラ整備が検討されている。

水素関連製品の輸出をみると、グリーンメタノールやグリーンアンモニア、水素冶金(やきん)関連製品が海外へ輸出されたほか、電解槽、燃料電池、水素充填(じゅうてん)設備などが30以上の国・地域に輸出された。

今後の重点課題として、水素と他のエネルギーの統合、地域間インフラ整備、市場制度・管理体制の整備、コア技術の開発、標準・認証体系の構築、国際協力の深化を挙げた。

(宋青青)

(中国)

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