住友商事、チリの銅・金鉱山開発案件に参画、2030年までの最終投資決定目指す
(チリ、日本、カナダ)
サンティアゴ発
2026年08月31日
住友商事は8月28日、チリ北部アタカマ州で開発が進められている銅・金鉱山プロジェクト「ドス・アミーゴス(Dos Amigos)」に参画したと発表した。カナダの鉱山開発企業グループ「Gマイニング」と共同で設立した特別目的会社(SPV)を通じて、カナダの鉱山開発会社ティンティナ・マインズ(Tintina Mines)に出資した。住友商事の実質権益比率は約12.5%となる。
今回の案件は、現在操業中の鉱山への出資ではなく、今後開発を進める段階の鉱山プロジェクトへの参画である点に特徴がある。住友商事は、鉱山開発や建設に強みを持つGマイニングとの協力により、自ら将来有望な資源案件を発掘し、開発段階から関与する取り組みを進めている。本案件は、住友商事とGマイニンググループが共同で設立した事業開発会社「Gマイニング・キャピタル」が発掘・組成した第1号案件だ。住友商事は、本案件を能動的な案件創出の成果として位置付けている。
ドス・アミーゴスの鉱物資源量は約3億5,700万トンと見積もられている。鉱山開発が実現した場合、約25年間の操業が見込まれ、年間約3万7,000トンの銅と約5万7,000オンスの金を生産する計画だ。
銅は送電線や電気機器、半導体関連設備、電気自動車(EV)などに広く使用される重要鉱物だ。近年は人工知能(AI)向けデータセンターの建設や電力インフラ整備需要の増加に伴い、世界的な銅需要の拡大が見込まれている。
ティンティナ・マインズは8月25日にドス・アミーゴス・プロジェクトの権益100%を確保したと発表している。同時に総額9,100万カナダ・ドル(約104億6,500万円、Cドル、1Cドル=約115円)の資金調達を完了し、このうち約5,500万Cドルを開発資金として充てる。資金は掘削調査や実行可能性調査(FS)、環境影響評価(EIA)に向けた調査、許認可取得などに活用される予定だ。
ティンティナ・マインズは2030年までに鉱山建設に向けた最終投資決定(FID)を行うことを目標としている。2026年9月から総延長約5万メートルの掘削調査を開始し、資源量評価の精度向上や新たな鉱床の発見を目指す。掘削結果を踏まえ2027年に資源量評価を更新し、2028年にはFSの結果を公表する予定だ。また、EIAに向けた調査も進めている。
本件は、将来の銅供給源確保を見据え、日本企業が開発初期段階から参画する銅資源投資案件として注目される。
(高橋英行)
(チリ、日本、カナダ)
ビジネス短信 207870990806e829





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