コデルコ、中堅銅鉱山会社と合弁会社設立、資本拠出せず銅鉱山を開発

(チリ)

サンティアゴ発

2026年08月27日

チリ国営銅公社コデルコ(CODELCO)は8月25日、チリ中堅銅鉱山会社プコブレ(Pucobre)との間で、北部アントファガスタ州で開発を計画する銅鉱山プロジェクト「トバク(Tovaku)」(注)を担う合弁会社ミネラ・プンティージャ(Minera Puntilla)を設立したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。新会社の出資比率はプコブレ60%、コデルコ40%で、プコブレが運営・開発を担う。2009年に両社が締結した探鉱契約に基づく案件が本格的な開発段階へ移行する節目となる。

新会社では、コデルコが鉱区権益を提供し、プコブレがこれまで実施した調査成果を提供するとともに、開発・建設段階の資金調達を担う。プコブレは2009年以降、調査に累計3,500万ドル超を投資してきた。今回の合弁会社設立に伴い、同社は建設判断までにさらに最大2,500万ドルを投じる。コデルコは直接的な資本拠出を行わず、プコブレが負担する資金は将来の利益配分を通じて回収される仕組みとなる。

同プロジェクトの特徴として、再生可能エネルギーおよび海水利用を前提とした設計が挙げられる。193メガワット(MW)の太陽光発電設備、毎時30MWの蓄電池エネルギー貯蔵システム(BESS)、72.5キロメートルの海水輸送設備、送電線の建設が計画されている。また、淡水化を伴わない海水利用を想定しており、チリ北部鉱業地域における水資源制約への対応を図る。近年のチリ鉱業が重視する脱炭素化と水資源対策を反映したプロジェクトだ。

今回の案件は、2026年5月に就任したベルナルド・フォンテーヌ取締役会長の下で初めて正式に決まった民間鉱山会社との提携案件だ。コデルコは近年、生産回復と巨額投資負担への対応が課題となっており、民間企業との協業を成長戦略の柱に掲げている。トバクでは、コデルコが鉱区を提供しつつ直接的な資本拠出を行わずに40%の権益を維持する一方、プコブレが開発資金や事業推進を担う構造となっている。この仕組みにより、コデルコは未開発鉱区の開発を進めつつ、資金負担を軽減できる。

(注)総投資額約8億7,000万ドル、年間4万6,000トンの銅カソード生産、操業期間21年を見込んでおり、2030年の生産開始を目指す。平均銅品位0.20%、約6億3,300万トンの鉱量を有する酸化銅鉱床を対象とした露天掘り鉱山として計画されており、建設期間は約28カ月。総投資額のうち約6億5,000万ドルが鉱山本体、約2億2,000万ドルがエネルギー関連設備に充てられる。

(高橋英行)

(チリ)

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