米国立科学財団、最先端研究助成プログラムの第2期助成地域を発表

(米国)

シカゴ発

2026年07月21日

米国国立科学財団(NSF)は7月14日、最先端研究助成プログラム「NSF地域イノベーションエンジン(NSFエンジン)」の第2期として、12件の採択を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

NSFエンジンは、大学、企業、政府機関などが連携して地域イノベーションクラスターを形成するため、CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)に基づき創設された。従来の技術開発支援と異なり、技術の実用化と地域経済成長の両立を目指している。

各NSFエンジンに採択されると、当初2年間で1,500万ドルの交付を受け、成果に応じて最長10年間で最大1億6,000万ドルの支援を受けることができる。

2024年には第1期として10件が採択され(2024年2月7日記事参照)、今回新たに次の12件を採択した。

  • ブリッジズ(BRIDGES)エンジン(アラバマ州、テネシー州):農業資源を活用したバイオ製造産業の育成
  • 重要材料クロスロードエンジン(カンザスシティー地域:ミズーリ州、カンザス州):重要材料の国内生産と強靱(きょうじん)なサプライチェーンの構築
  • 重要鉱物アクセラレーターエンジン(アラスカ州):人工知能(AI)や先端採掘技術を活用した重要鉱物資源の開発と供給力強化
  • ファストエンジン(オレゴン州):AIを活用した半導体設計・製造の高度化
  • 電力網高度化エンジン(ノースカロライナ州、サウスカロライナ州):次世代電力網技術の開発とエネルギー安全保障の強化
  • インパクトエンジン(インディアナ州):医療データとAIを活用した整形外科・筋骨格系医療イノベーション
  • ネオスマートエンジン(オハイオ州北東部):AIを活用した先端材料設計・製造技術の開発
  • 量子技術エンジン(コネチカット州):量子コンピューティングや量子通信の実用化を推進
  • レティ(RETI)エンジン(ウェストバージニア州、ペンシルベニア州西部):次世代電力網とエネルギーインフラの高度化
  • ルーラルスタミナ(RuralSTAMINA)バイオ製造エンジン(アイオワ州、ネブラスカ州):農業資源を活用したバイオ製造技術の開発と産業化
  • 水産業エンジン(ニューイングランド地域、注):海洋関連技術を活用した水産業の近代化
  • ステラー(STELLAR)エンジン(ニューヨーク州):レーザー・光技術の研究開発と産業化

NSFはこれまでに、第1期エンジンへの1億3,500万ドルの公的投資を通じて、20億ドル超の外部資金の拠出約束を取り付けたことを成果として挙げている。NSFエンジンは、米国の競争力や経済安全保障上重要な先端技術分野を対象としており、今後も産業競争力強化や地域経済活性化への貢献が期待される。

(注)ニューイングランド地域は米国北東部の地域で、本事業の対象州はメーン州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、ロードアイランド州。

(坂井愛子)

(米国)

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