ペルー政府、2050年までの鉄道整備全体計画を策定

(ペルー)

リマ発

2026年07月23日

ペルー運輸通信省(MTC)は710日、リマ市内で「2050年までの鉄道整備全体計画」を策定したと発表した(MTCリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。根拠となる運輸通信相令(2026年7月9日付368-2026-MTC/01.02外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、同計画は2050年までに新設する鉄道網の基本方針をまとめたもので、港湾、空港、幹線道路の所在地に加え、農作物の産地、鉱山やセメントなどの製造業などの分布、貨物需要予測、地域別乗客数を考慮している。米州開発銀行(IDB)と在ペルー英国大使館の協力を得て作成した。

MTCによると、鉄道総延長距離は現在の1,964.7キロから2050年には5,524.0キロとなり、投資額は8906,900万ドルを見込む。鉄道による長距離輸送の実現により、物流コストを43%まで抑えられると試算している。

主要整備案件として10路線が設定され、需要が高いと見込まれるリマ~イカ間、リマ~バランカ間のほか、山岳地帯を通過し技術的難易度の高いチャンカイ~プカルパ間も含まれる。

717日付の地元経済紙「ヘスティオン」は、MTCによる野心的な計画により、政府として全国レベルでの路線敷設を盛り込んだことを評価した上で、実効性については慎重に検討されるべきと報じた。総延長距離が大幅伸長される計画だが、直近20年間では95キロしか敷設されておらず経験不足が懸念されるという。また、ファイナンス面では政府間(G2G)契約を中心とする計画だが、2050年までのペルー政府側の財源確保が担保されていないことと、路線ごとの採算性について分析が必要、と指摘する。

(石田達也)

(ペルー)

ビジネス短信 eb32e5b07762ff92