スズキ、ハンガリー工場に約400億円規模の追加投資計画、EVとバッテリーパック生産も
(ハンガリー、日本)
ブダペスト発
2026年07月29日
ハンガリーのカピターニ・イシュトバーン経済・エネルギー相は7月24日、自身のフェイスブックへの投稿で、スズキが同社エステルゴム工場(ハンガリー北部)において760億フォリント(約395億円、1フォリント=約0.52円)規模の追加投資を計画していることを明らかにした。同投資には電気自動車(EV)やバッテリーパックの生産も含まれる。前日の23日には、マジャール・ペーテル首相と同相がブダペストでスズキの鈴木俊宏代表取締役社長を迎え、ハンガリーでの事業計画について意見交換した。
カピターニ経済・エネルギー相は同投稿の中で、エステルゴム工場が約2,800人を雇用し、生産車両の約9割を輸出していることに言及した。また、今回の投資を通じて、環境規制の順守を前提に、ハンガリー企業のサプライチェーン参入やハンガリー人技術者活用の拡大、研究開発の強化、大学との連携深化を促進したい考えを示した。その上で、「ハンガリーが求めているのは単なる組立工場ではなく、知識と技術、そしてより高い付加価値をハンガリーで生み出すことだ」と強調した。
マジャール首相も7月23日、自身のフェイスブックで、スズキは1991年以来ハンガリーで最も信頼できる外国投資企業の1社だと評価した。エステルゴム工場は日本・インドに次ぐ生産拠点であり、スズキにとって欧州唯一の生産拠点でもある。欧州市場向けには、2020年からハイブリッド車(HEV)のみを生産している。2025年には10万8,072台の乗用車を生産し、100カ国以上へ輸出した。同工場では2025年、生産効率向上やデジタル化、カーボンニュートラル対応に向けた総額90億フォリント超の工場開発プログラムを実施し、全生産工程の競争力強化を進めた。
今回の投資は、スズキが2023年1月に発表した「2030年度に向けた成長戦略」(2023年1月26日付プレスリリース参照
)における欧州事業の電動化方針に沿うものとみられる。同戦略によると、同社は欧州で2024年度からバッテリーEVを順次投入し、2030年度までに5モデルへ拡大する計画としていた。また、2030年度までのスズキ全体の研究開発・設備投資計画として、電動化関連に2兆円(うち5,000億円はバッテリー関連)を投じるとしていた。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー、日本)
ビジネス短信 d90dd20b389e953d





閉じる