インドネシア、「B50」導入の式典開催、国内パーム油需要拡大で輸出減少への懸念も
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年07月27日
インドネシア政府は7月9日、西ジャワ州カラワン県で、ディーゼル燃料にパーム油由来のバイオディーゼルを50%混合する「B50」の開始式典を開催した。同式典で、バフリル・ラハダリア・エネルギー・鉱物資源相は、B50はディーゼル燃料の輸入依存度を低減するための施策の1つだと説明した。また、同政策の導入により、雇用者数はB40の約180万人から約210万人へと約30万人増加し、温室効果ガス削減量も二酸化炭素(CO2)換算で約3,966万トンから約4,446万トンに拡大するとして、雇用と環境の両面での効果を強調した(「エネルギー・鉱物資源省プレスリリース」7月9日付
)。式典に出席したプラボウォ・スビアント大統領は、バイオディーゼル政策をB50にとどめることなく、B60の実現に向けた取り組みを進めるよう求めた(「エネルギー・鉱物資源省プレスリリース」7月10日付
)。
B50は、石油製品の輸入依存度を低減し、エネルギー安全保障を強化することを背景として、既存のB40(2025年導入)を強化したもの(「エネルギー・鉱物資源プレスリリース」6月18日付
)で、エネルギー・鉱物資源大臣決定2026年第257号が6月17日付で決定され、7月1日から施行されている。なお、同決定では、B40の在庫を保有する事業者に対し、9月30日までの移行期間が設けられている。
今回のB50導入により、インドネシア国内におけるパーム粗油(CPO)の需要が拡大し、長期的な需要の確保や価格の安定化が期待されるとの見方がある(「ビスニス」7月2日付)。一方で、CPO輸出時に課される徴収金収入の減少に伴う歳入減や食用油の供給減少などのリスクを指摘する声もある(「ビスニス」7月20日付)。このため、同政策がインドネシア国内の財政に及ぼす影響や、食用油の供給・価格動向への影響などが注目されている。
(山田研司)
(インドネシア)
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