ジョホール州議会選、国民戦線が圧勝
(マレーシア)
クアラルンプール発
2026年07月24日
マレーシア南部ジョホール州の州議会選挙が7月11日に投開票され、国民戦線(BN)が圧勝した。BNは定数56議席のうち48議席を獲得し、改選前(40議席)から議席数を大幅に伸ばした。一方、アンワル・イブラヒム首相率いる希望連盟(PH)は改選前から4議席減の8議席となった。改選前に3議席を有していた国民同盟(PN)は全議席を失い、そのほかの政党も議席を獲得できなかった。今回の選挙は、2027年12月に任期満了を迎える連邦議会下院の次期連邦総選挙(GE16)を見据え、連邦政府で連立を組むPHとBNが選挙協力をせず、それぞれ候補者を擁立したため、両陣営の支持動向を占う機会として注目された。
BNは、マレー系有権者が過半数を占める選挙区のほぼ全てで勝利した。政治アナリストらは、マレー系有権者の支持がBNへ回帰したとみている。BNの最大構成党の統一マレー国民組織(UMNO)はジョホール州を発祥としており、BNへの伝統的な支持基盤がある。また、現地報道によれば、PHが国家レベルの課題に焦点を当てたのに対して、BNは地域課題を重視した選挙戦を展開したことが得票増につながったとの見方を伝えている。
もっとも、専門家らは、今回の結果が直ちに他州やGE16におけるBNの勢力拡大につながるとは限らないと指摘する。州ごとに政治情勢や有権者構成、候補者、主要争点などが異なるためだ。政治アナリストでマラヤ大学のモハマド・タウフィク・ヤアクブ上級講師は、北部のケダ州、クランタン州、トレンガヌ州では全マレーシア・イスラム党(PAS)が強固な支持基盤を持つため、ジョホール州と同様の結果が再現される可能性は低いとの見方を示した。また、PHの内部問題がBNの勝利につながった点も指摘し、アンワル首相は「ジョホール州の二の舞い」を防ぐためにPHの安定化に注力すべきだと述べた(「ザ・スター」7月13日)。
次の州議会選挙は、8月1日にはマレー半島西海岸側のヌグリ・スンビラン州で実施される予定だ。同選挙は、ジョホール州でみられたBNへの支持拡大が他州にも広がるかを見極める重要な試金石になるとみられている。
(ニサ・モハマド、山口あづ希)
(マレーシア)
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