国内外のヘルスケア・スタートアップが京都に集結、「HVC KYOTO 2026」デモデー開催
(日本、英国)
京都発
2026年07月28日
ヘルスケア分野の国内外のスタートアップ企業や起業志向の高い研究者などのグローバル展開を支援する「HVC KYOTO(Healthcare Venture Conference KYOTO)2026
」のデモデーが7月13~14日に京都リサーチパーク(以下、KRP)で開催された。本イベントは2016年からKRPや京都府、京都市、ジェトロが主催し、2026年で11年目を迎えた。
HVC KYOTOは全て英語で行われ、バイオテックとメドテックの2領域(注1)に特化している。採択企業・研究者は、製薬企業や専門家から約2カ月間メンタリングを受けた後、2日間のデモデーで事業提携先や共同研究先HVCパートナーとの個別商談会およびピッチを行う機会が提供される。今回は、日系スタートアップ11社、海外スタートアップ3社、研究者9人が採択され、13日に外資系企業や日系大手企業の担当者らと125件の商談が実施された。14日には最終選考に残った15組がピッチを行ったほか、基調講演や併設展示が行われ、285人が来場した。
14日の冒頭では、ジェトロの河田美緒理事が開会あいさつをし、HVC KYOTOを契機にスタートアップ企業の成長およびオープンイノベーションの深化を通じた京都のライフサイエンスエコシステムのさらなる発展への期待を述べた。
基調講演では、スタンフォード大学の池野文昭氏が、メドテック分野では技術起点ではなくアンメットニーズ(注2)起点で事業を構想する重要性を強調した。池野氏は、医療機器開発では医療現場のワークフローや課題解決を出発点とし、規制対応や保険償還、市場導入まで見据えた全体設計が不可欠と説明した。また、日本でエビデンスを構築しながら、FDA(米食品医薬品局)承認を視野に入れて進めるグローバル展開戦略の有効性を述べた。
情報提供セッションでは、厚生労働省が、日本政府が創薬・先端医療を国家成長戦略の重要分野に位置付け、人材育成・スタートアップ支援・臨床試験インフラの強化および国際連携を推進していると説明した。また、日本を海外企業や投資家にとって魅力的な創薬市場とするため、創薬クラスター形成や海外企業に向けたワンストップ支援サービスを進めていることを紹介した。
ピッチセッションには、プレシードを含むシード・アーリーステージを中心とするスタートアップや研究者15組が登壇し、事業提携や資金調達に向けて自社の技術や事業などをアピールした。有望と判断された企業・研究者には、各主催機関からアワードが授与される。
海外での成長が期待できる企業を対象にした「ジェトロ賞」は、世界初の脱細胞超小口径人工血管の社会実装と糖尿病による下肢切断の回避を目指す、ディセリンクバイオ(Decelink Bio)が受賞した。
「ジェトロ賞」を受賞したディセリンクバイオの山岡哲二氏(右)(ジェトロ撮影)
(注1)バイオテック:主に創薬・バイオ・再生医療などの事業を対象、メドテック:主にデジタルヘルス・医療機器などの事業を対象。
(注2)医療現場や患者が抱える課題のうち、既存の治療法や医療機器では十分に解決されていないニーズ。
(古川紗良、安藤琢朗)
(日本、英国)
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