ドイツ自動車部品メーカーのベントラー、ケニトラに新工場を開設

(モロッコ、ドイツ)

ラバト発

2026年07月29日

ドイツ系自動車部品メーカーのベントラーは6月30日、モロッコ北西部ケニトラの大西洋フリーゾーン(AFZ)に新たな自動車部品工場を正式に開所した。同工場は起工からわずか1年で稼働に至った先進的な生産拠点で、300人を超える直接雇用を創出するほか、地域の自動車産業サプライチェーンにおける間接雇用の拡大も見込まれている。

開所式には、リヤド・メズール産業・貿易相、ベントラー・グループのラルフ・ゲッテル最高経営責任者(CEO)、同社幹部や取引先、従業員らが出席した。メズール産業・貿易相は、新工場の開設について、モロッコ自動車産業エコシステムの発展における重要な節目であり、産業競争力の向上と現地バリューチェーンのさらなる統合につながるとの認識を示した。また、今回の投資はモロッコが産業ハブとして国際企業から信頼を得ていることを示すものだと評価した。

ゲッテルCEOは、新工場について、同社のグローバルな成長戦略と生産体制強化を進める上で重要な拠点と位置付けた。また、同工場は産業面での卓越性、顧客への近接性、持続可能性を兼ね備えた拠点であり、現地従業員の技術力と取り組みが事業立ち上げの成功を支えたと述べた。

同社は、モロッコが熟練労働力、整備された産業インフラ、発展した自動車産業基盤、優れた物流網を備えている点を投資先として評価している。また、再生可能エネルギー利用の普及拡大が同社の持続可能性目標にも合致するとしている。

ケニトラ工場では2026年夏から、国際的な大手自動車メーカー向けに前後バンパー、トーションビーム式サスペンション、インパクトビーム、サスペンションアームなどを生産する予定だ。工場には3,200トン級の冷間成形プレス、ロボット溶接設備、電着塗装設備(CDC)、3Dレーザー技術などが導入されている。さらに、同工場は当初からデジタル化されたスマートファクトリーとして設計されており、ベントラーの「SMART FACTORIES」構想に基づくインダストリー4.0技術を活用することで、生産効率向上や品質管理の高度化を図るとしている。

(鈴木優香)

(モロッコ、ドイツ)

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