東アフリカは2026年もアフリカ最高の成長率を維持へ、開発資金不足が課題、AfDB見通し

(ケニア、エチオピア、ルワンダ、タンザニア、南スーダン共和国、ソマリア、スーダン)

ナイロビ発

2026年07月31日

アフリカ開発銀行(AfDB)は7月28日、「東アフリカ経済見通し2026外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同レポートによると、東アフリカ地域の実質GDP成長率は2025年に6.6%となり、2024年の4.3%から加速した。民間消費の拡大、公共・民間投資の増加、農業生産の改善、サービス業の成長が牽引し、エチオピア、ルワンダ、タンザニア、ケニアなどが高成長を維持した。2026年は中東情勢の緊迫化やエネルギー価格上昇などを背景に5.9%へ減速するものの、引き続きアフリカで最も高い成長率となる見通しだ。

一方で、成長の持続には構造的課題が残る。地域の総固定資本形成(投資)は2024年にGDP比18.2%と、中所得国平均の33.4%を大きく下回る。AfDBは、SDGs(持続可能な開発目標)達成やインフラ整備、エネルギー供給、気候変動対策に必要な開発資金が年間約1,190億ドル不足していると指摘する。

財政面では、税収基盤の弱さが顕著だ。多くの国で税収はGDP比17%未満にとどまり、南スーダン(0.5%)、ソマリア(2%)、スーダン(3%)などは極めて低水準にある。加えて、インフォーマル経済の大きさや付加価値税(VAT)徴収効率の低さ、不正な資金流出(IFFs)が歳入拡大を阻害している。2013~2022年にかけて、ケニアで475億ドル、タンザニアで355億ドル、エチオピアで246億ドル規模の貿易関連価値流出が発生したと推計される。

報告書は、電子納税システムやモバイル決済の活用による税務行政のデジタル化、インフォーマル部門の制度経済化(formalization)、国有企業改革などを優先課題に挙げた。また、官民連携(PPP)、年金基金、ディアスポラ資金、地域資本市場の活用を通じて長期資金を呼び込む必要性を強調した。

金融面では、東アフリカはモバイルマネー普及で世界をリードするものの、企業向け長期資金の供給は依然不足している。AfDBは、地域金融市場の統合や資本市場の深化を進めることで、域内資金を成長分野へ振り向け、外部資金への依存を低減する必要があると提言している。

(佐藤丈治)

(ケニア、エチオピア、ルワンダ、タンザニア、南スーダン共和国、ソマリア、スーダン)

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