吉利汽車と米フォード・モーター、スペインで合弁会社を設立
(中国、スペイン、米国)
上海発
2026年07月30日
吉利汽車と米国のフォード・モーター(以下、フォード)は7月23日、スペイン・バレンシアにあるフォードの生産拠点で、欧州市場向けの合弁会社を設立すると発表した。現地当局の承認を経て、2027年上半期に正式に事業を開始する予定で、新型車の生産は2028年に始まる見通しだ。
発表によると、合弁会社の出資比率はフォード66%、吉利汽車34%となる。両社は工場稼働率の向上や開発コストの共有を通じて、年間生産能力約50万台を有するフォードのバレンシア工場を欧州向けの先進的な製造拠点として活用する。これにより、生産・運営面での競争力向上に加え、バレンシア地域の自動車産業における雇用の安定や新たな雇用機会創出につなげるとしている。
また、吉利汽車の発表によると、同工場では2028年から、フォードブランドのマルチエネルギー車3車種と、吉利ブランドの電気自動車(EV)2車種の生産を開始する計画だ。欧州市場向けの低排出・ゼロエミッション車の供給拡大を目指す。
両社は今回の提携について、フォードが2010年にボルボ・カーズを吉利汽車に売却して以降培われてきた長期の信頼関係を基盤としたものと説明した。また、両社は品質向上や効率的な調達、継続的な改善に加え、顧客に多様なパワートレインの選択肢を提供する方針で一致しているという。
吉利汽車の南聖良副総裁は、「今回の提携は吉利汽車にとってグローバル展開における重要な節目であり、欧州市場でのプレゼンス強化につながる」とコメントした。また、フォード・ヨーロッパのジム・ボームビック社長は、「吉利汽車との協力を通じ、柔軟でコスト競争力の高い生産体制を構築し、欧州事業の競争力向上を目指す」と述べた。
なお、吉利汽車によると、2026年上半期の海外販売台数は47万4,228台で、前年同期比158%増(約2.6倍)となった。今回の提携は、同社の欧州市場展開の加速とフォードの欧州事業強化を後押しする取り組みと位置付けられている。
(宋青青)
(中国、スペイン、米国)
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