上半期の外国直接投資実現額、前年同期比13.8%増、日本は国・地域別第4位
(インドネシア)
ジャカルタ発
2026年07月30日
インドネシア投資・下流化省(BKPM)は7月16日、2026年上半期(1~6月)の直接投資実現額を発表した。外資系企業による投資額(以下、外国投資額)は前年同期比13.8%増の307億7,000万ドルだった(添付資料表1参照)。四半期別にみると、第1四半期(1~3月)は前年同期比5.2%増、第2四半期(4~6月)は同23.6%増と、第2四半期の伸びが全体を牽引した。また、内資企業による投資額(以下、内国投資額)と外国投資額を合計した累計の投資実現額は612億5,000万ドル、そのうち外国投資額が全体の50.2%を占めた。ルピア建てでみた累計の投資実現額は1,010兆6,000万ルピア(約9兆1,000億円、1ルピア=約0.009円)となり、これは、2026年の投資目標額(2,041兆3,000億~2,125兆2,000億ルピア)の下限である2,041兆3,000億ルピアの49.5%に達した。
国・地域別では、外国投資額全体の28.7%を占めるシンガポール系が88億2,000万ドルで引き続き首位だった。次いで香港系76億4,000万ドル、中国系39億ドルと続いた。日系企業による投資実現額は、前年同期比16.7%増の18億9,000万ドルで、前年の第5位から第4位に浮上した。
業種別で最も投資が多かった分野は、基礎金属・金属製品・非機械および器具で、81億8,000万ドル(外国投資額全体の26.6%)だった。次いで、その他サービスが34億1,000万ドル(同11.1%)、鉱業が21億1,000万ドル(同6.9%)だった(添付資料表2参照)。
地域別にみると、日系企業などが集積する西ジャワ州での外国投資額が51億4,000万ドル(外国投資額全体の16.7%)で最大だった。次いで、ジャカルタ首都特別州が40億7,000万ドル(同13.2%)、ニッケルなどの採掘地の中部スラウェシ州が39億2,000万ドル(同12.8%)と続いた。
政府が推進する下流化政策(注)の対象産業の投資実現額は、前年同期比6.9%増の300兆1,000億ルピアで、投資総額の29.7%を占めた。ロサン・プルカサ・ルスラニ投資・下流化相は今回の結果について、世界経済の不透明感や地政学的動向、国際貿易環境の変化が続く中でも、投資家のインドネシアに対する信頼が維持されていることを反映したものとの見方を示した。また、下流化政策の対象産業については、ニッケルやボーキサイトといった鉱物分野にとどまらず、パーム油などでも開発を拡大していくと述べた。加えて、投資促進に向け、事業許認可手続きの簡素化などを通じた投資環境の改善に引き続き取り組む考えを示した(7月17日付BKPMプレスリリース
)。
(注)サプライチェーンの川下を含めた高付加価値化のことで、政府は下流化(hilirisasi)という単語を多く用いる。インドネシア政府は主要資源の国内加工・製品化による付加価値創出を狙いとしており、鉱業(ニッケルなど)、海藻、農林産品など多様なセクターがその対象となっている。
(山田研司、デシー・トリスナワティ)
(インドネシア)
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